個人事業主の確定申告は税務署に相談!相談内容から利用時間まで

コラム

個人事業主にとって、確定申告は煩雑な作業です。

疑問が生じ、手が止まってしまうこともあるでしょう。

そのため税務署には、個人事業主が無料で相談できる窓口や質問サービスが用意されています。

本記事では、税務署での相談の流れ、税務署に相談するメリット・デメリット、相談前にするべき準備、相談できる期間、そして税務署以外に相談できる場所について解説します。

確定申告をスムーズに行うためのヒントも、合わせて紹介します。

確定申告について不安を感じている個人事業主の方は、本記事を参考にしてみてください。

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税務署では個人事業主の確定申告について相談が可能

個人事業主は、確定申告について不明な点があれば、税務署に無料で質問することができます。

さらに「確定申告相談会」を利用することで、より具体的なことについても相談ができます。

ここでは、税務署で相談できる内容、できない内容、そして無料相談会の利用方法について解説します。

税務署で相談できる内容

税務署では、確定申告ではどのような書類を用意すれば良いのか、必要な書類はどこで手に入るかなどの相談をすることができます。

とくに、答えが決まっている一般的な質問には、スムーズに応じてもらえます。

確定申告の手続きを進める上でわからないことがあれば、まずは税務署に相談するとよいでしょう。

税務署で相談できない内容

税務署に相談することができないのは、個人事業主が自分で判断しなければならない内容についてです。

たとえば、「飲み物代をどの勘定科目にすればいいか」という質問は、そのままでは税務署から回答をもらうことが難しいでしょう。

私用、会議用、接待用、販促用など、ケースごとに自分で勘定科目を判断する必要があるからです。

また、「自分への課税金額はいくらになるか」という質問も、そのままでは回答をもらうことが難しいでしょう。

原則として自分で計算し、申告しなければならないことだからです。

さらに、個人事業主として自分はどんな節税をすればよいか、個人事業主としての自分の事業は今後どのように展開すればよいか、という質問も、税務署にはすることができません。

個別の事情について踏み込んだアドバイスや、経営戦略などビジネスのアドバイスを受けたい場合には、相談内容に合った専門家への相談も検討しましょう。

参考個人事業主が税理士に相談する際のポイントについては、こちらで詳しく解説しています。

詳しい相談は確定申告相談会を活用しよう

「確定申告相談会」は、税理士や会計士などの専門家が参加する、確定申告のための無料相談会です。

持参した書類などを見てもらい、個別に具体的なアドバイスをしてもらうことが可能です。

確定申告の作業を、専門家と一緒にひとつひとつ疑問点を解消しながら進めていくことができるため、多くの個人事業主に利用されています。

個人事業主が税務署に相談するメリット

個人事業主が税務署に相談することには、確定申告や税金に関する相談が無料でできるという大きなメリットがあります。

相談の方法についても、電話相談はもちろんのこと、面談、相談会、チャットボットなど、手軽で使いやすい方法が用意されています。

無料で相談できる

個人事業主は、税務署に相談することで、確定申告や税金に関する疑問を無料で解決することができます。

聞きたいことがある時に、費用を気にせずに相談ができるのは嬉しいことです。

また、税務署には、専門の担当者が丁寧に応対してくれる個人事業主向けの無料相談窓口もあります。

担当者を手配してもらう必要があるため、事前に予約してからの利用をおすすめしますが、こちらも費用は一切かかりません。

さまざまな方法で相談できる

所得税や消費税など国税に関する疑問は、以下のような方法で解消することができます。

  • 国税庁ホームページ
  • 国税庁チャットボット(ふたば)
  • 国税庁タックスアンサー
  • 国税局電話相談センター
  • インボイス制度電話相談センター
  • 聴覚障碍者用のメール・FAX相談窓口
  • 所轄の税務署の職員への質問

知りたい内容、自分の都合などにより、相談方法を選ぶことができるというのも、税務署に相談をするメリットのひとつです。

個人事業主が税務署に相談するデメリット


個人事業主が税務署に相談する際には、デメリットや注意点もあります。

混雑する時期には待ち時間が長くなることや、相談できる内容に限りがあることなどです。

内容によっては、税務署以外で専門家に相談する必要があることも忘れてはなりません。

混雑する時期は待ち時間が長い

個人事業主が税務署で相談をする際には、確定申告の期間や納税期限前など、混雑する時期があるということを覚えておきましょう。

税務署が混雑していると、相談に応じてもらうまでの待ち時間も長くなることがあります。

また、とても混雑している日には、予約をしなければ当日相談ができない可能性もあります。

相談したい地域の税務署に、事前に確認しておいたほうがよいでしょう。

相談できる内容に限りがある

税務署で相談できるのは、基本的に税金や申告に関することのみです。

自分はどうしたらいいかという踏み込んだ相談や、経営戦略やビジネスのアドバイス、法律相談などは、税務署での相談には適していません。

このような場合は、相談したい内容に合った専門家への相談を検討しましょう。

特徴を理解して、必要に応じて適切な相談先を選ぶことが重要です。

税務署で確定申告について相談できる期間


その年の確定申告について税務署に相談できる期間は、毎年2月16日から3月15日までです。

ただし、電話相談は1月16日から受け付けています。

この期間中は混雑が予想されるため、自宅からでもできるe-Taxやチャットボット、電話相談の利用などがおすすめされています。

確定申告会場に入場して相談をする場合は、配布される整理券が必要です。

余裕をもって相談するようにしましょう。

税務署に相談する際の準備


確定申告や税金に関する疑問が生じた場合に、的確なアドバイスを受けるためには、事前の準備が大切です。

相談内容を整理し、必要な書類や情報を持参しましょう。

また、時間に余裕を持って相談に臨むことも大切です。

本章を参考に、税務署での相談をスムーズに進めましょう。

相談する内容をまとめておく

個人事業主が税務署に相談を行う場合は、事前に相談する内容を明確にしておくことが大切です。

例えば、確定申告や税金の計算方法、税金の節税方法、事業開始の手続きなどについて、具体的に項目を分けて整理しておきましょう。

ひとつひとつ解決していくことでスムーズに相談が進み、必要なことを聞き損ねることもなくなります。

相談に必要な持ち物を持参する

個人事業主が税務署に相談を行う場合は、事前に必要な書類などを準備しておきましょう。

確定申告書や納税書類、事業の契約書や領収書、源泉徴収票や給与明細書など、相談に必要なものを忘れずに持参しましょう。

これにより、その書類を見てもらいながら、より具体的で正確な回答をもらうことができます。

個人事業主が利用できる税務署以外の相談先


個人事業主が確定申告の書き方や申請方法について相談したい場合、税務署以外にも相談できる場所があります。

ただし、相談先によってはそれぞれ特徴があり、相談できる内容にも違いがあります。

相談先を選ぶ際には、相談したい内容に適した場所かどうかを確認することが重要です。

税理士

税理士は、税の専門家です。

確定申告についても、専門的なアドバイスを提供することができます。

また、法人税や消費税など、個人事業主が抱える税務上の問題全般について助言することができます。

個人事業主が節税の方法を知りたい場合には、節税アドバイスは税務署では提供されていないため、税理士に相談することがおすすめです。

税理士は、税理士会のホームページなどで検索することができます。

市区町村の役場

市区町村の役場でも、確定申告に関する相談を受け付けています。

青色申告で所得税の申告をしたい場合に、税務部門のスタッフから、申告書の作成方法や控除額の計算方法など具体的なアドバイスを受けることができます。

市区町村の役場では、税理士のように専門家のアドバイスを受けられるわけではありませんが、無料で相談できる点がメリットです。

税務署や税理士への相談が難しいときには、役場の窓口で確定申告についての相談をしてみるということもおすすめです。

青色申告会・商工会議所

税務署のほかに、青色申告会や商工会議所でも、個人事業主の確定申告に関する相談を受け付けています。

青色申告会では、税理士や公認会計士が相談に応じています。

商工会議所では、税務相談会を開催している場合もあり、やはり税理士や公認会計士が個人事業主向けにアドバイスを提供しています。

商工会議所は地区によって、無料で相談できるその他のサービスを用意している場合もあります。

利用したい地区の商工会議所でどのようなサービスがあるのか、調べておきましょう。

このように、個人事業主が確定申告に関する疑問や相談したい内容を抱えている時は、税務署だけではなく、さまざまな相談先に相談することができます。

利用しやすい相談先を確認し、積極的に利用してみることをおすすめします。

まとめ

  • 個人事業主は、確定申告について税務署に無料で相談することができる。
  • 税務署では、個別に判断すべき相談にはのってもらえない可能性がある。
  • 税務署には混雑する期間があり、相談できる内容にも限りがある。
  • 市役所や商工会議所など、税務署以外の窓口にも相談できる。
  • 税務署で相談をする場合は、前もって質問内容を整理し、書類を用意しておくことが重要。

この記事では、個人事業主が確定申告に関する相談で税務署を利用するメリットや、相談できる内容や期間、準備するべきことなどを解説しました。

税務署での相談は無料で、複数の方法で利用できます。

しかし、混雑時には待ち時間が長くなる場合があり、相談できる内容にも制限があることを覚えておきましょう。

個人事業主は、適切な相談先を利用してスムーズに手続きを行いましょう。

マイチョイス編集部

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