領収書を作成する個人事業主の方の中には、「領収書に住所の記載をするべきなのか分からない」「住所以外に記載すべき項目について知りたい」という方も多いのではないでしょうか。
この記事では、個人事業主の領収書に住所が必要か、領収書に記載するべき項目について解説します。
領収書を作成しようと思われている個人事業主の方は、ぜひ参考にしてみて下さい。
それでは解説していきます!
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個人事業主の領収書に住所は必須?
個人事業主の領収書に住所を記載することは、義務ではありません。
そのため、住所の記載がない領収書であっても発行することは可能です。
しかし、商習慣では、領収書に住所を記載することが一般的となっていますので、可能な限り記載をするようにしましょう。
また、住所を記載する際は、手書きの必要はなく、印鑑や印刷でも問題ありません。
手書きで記載をする場合、領収書の発行数が多い事業者は多くの手間や時間がかかってしまいます。
ですので、印鑑や住所等を印刷した領収書をあらかじめ用意することで効率的に領収書を作成することができます。
個人事業主が領収書に住所を記載すべき理由
領収書には住所を記載するのが一般的だと解説しましたが、個人事業主が領収書に住所を記載すべき理由には、以下の2つがあります。
取引先の信用を得る
1つ目の理由は「取引先の信用を得るため」です。
名刺をイメージしていただくと分かりやすいかと思いますが、初対面で名刺を交換した際、名前しか記載されていない、または名前と屋号のみしか書かれていないといった場合、名刺を受け取った相手は情報の少なさから不安を抱く可能性があります。
これから取引をするうえで、安心して仕事を任せられる相手に依頼したいと思う方がほとんどです。
仕事を受けるためにも信頼できることをアピールしなければなりません。
顔見知りであり、すでに信頼関係のある相手の場合は、住所を開示していなくても問題ないかも知れません。
しかし、初めて会う取引相手と契約を結ぶ場合、依頼相手の信用を得るためには、住所などの情報を開示しているのかも重要なポイントです。
そのため、仕事を依頼する相手に関する情報が1つでも多い方が、相手に安心感を与えられます。
また、自分の情報を開示することで相手に対して余計な不安を抱かせないことも重要です。
トラブルを防ぐ
2つ目の理由は「トラブルを防ぐため」です。
契約書や請求書を郵送する際に、相手住所が書かれていないと送れないといったトラブルに発展してしまう可能性があります。
差出人の住所を書かずに発送してしまうと、差出人に送り返すことができないため、料金が不足していた際には、相手先に不足金額の支払いをさせることになってしまいます。
このようなトラブルを防ぐためには、可能な限り住所を記載するようにしましょう。
個人事業主が領収書に住所を書く際の記載例
繰り返しになりますが領収書に住所を記載する際は、手書きの必要はありません。
住所の入った社判を利用しても有効とされます。
また、発行者の印鑑の押印は必須ではありませんが、偽造防止や商習慣で角印により押印するのが一般的です。
領収書に住所を記載する際は、スタンプや印刷でも対応可能です。
また、事前に準備しておくのもよいでしょう。
住所は事業者名と合わせて以下のように記載する方法がおすすめです。
(例)
東京都新宿区西新宿1丁目00-00
【事業者名】
TEL:00-0000-0000
FAX:11-1111-1111
電話番号やFAX番号の記載に義務はありませんが、万が一のため、連絡先として併記しておくと良いでしょう。
住所を書きたくないなら「バーチャルオフィス」を活用しよう
領収書に住所を記載すべき理由や書き方は理解できたと思います。
それでも住所を記載したくないという個人事業主の方は「バーチャルオフィス」を活用するのがおすすめです。
バーチャルオフィスとは、実際に入居はせずにオフィスの所や電話番号を借りられるオフィスのことをいいます。
バーチャルオフィスは、取引上必要になる住所や電話番号だけを格安な費用で借りられるので、自宅公開をしたくないといった個人事業主の方におすすめの手段です。
住所以外に個人事業主が領収書に書くべき項目
個人事業主が領収書を作成する際に、住所以外に記載するべき項目には、以下があります。
日付
領収書を発行した「日付」の記載が必要です。
日付には「支払者から代金を受け取った年月日」を記載する必要があります。
売掛金の回収などで、後日領収書を発行する場合もあります。
日付は必ず金銭の収受が行われた年月日を記載しなければいけませんので、間違えないようにしましょう。
なお、日付は和暦でも西暦でもどちらでも有効ですが、2023年を23年などに省略することは禁止されています。
また、元号の初年度の領収書では、記載は「元年」としなければなりません。
金額
領収書は、金銭の受け取りがあったことを証明する書類として利用されますので、正確な金額の記載が必要です。
領収書において金額は最も重要な記載事項であるため、目立つ位置に大きく記載しましょう。
また、領収書に記載する金額は「税込み」金額を記載します。
もし相手方から消費税額を別途記載するよう求められた場合は、金額とは別枠で「うち消費税〇円」といった記載が必要です。
領収書の金額記載では、改ざんを防ぐために以下のルールがあります。
- 金額の先頭には「¥」や「金」を書く
- 金額の末尾には「※」や「-」や「円也」と書く
- 金額には3桁ごとにカンマ区切りをする
上記ルールを必ず守り、金額を記載しましょう。
宛名
領収書には、領収書を送る先の「会社名」や「個人名」といった宛名の記載が必要です。
宛名は正式名称で記載する必要があり、略称などで記載をしてしまうと、税務処理上認められない場合があるので、必ず正式名称で記載しましょう。
但し書き
領収書には、何の代金を支払ったかを明確にするために但し書きを記載しましょう。
基本的には「〇〇代として」と記載することが多いです。
領収書の但し書きに何も書かれていない場合、経理担当者が経費に入れていいものなのか、また、どの品目で経費に計上すればいいのかわからないといった事態になる可能性もあります。
したがって、できるだけ明確に記載しましょう。
収入印紙
収入印紙とは、印紙税という税金を支払うために国が発行する証票のことです。
領収書の収入印紙は、貼付が必要な「課税文書」と貼付が不要な「非課税文書」「不課税文書」の2種類があり、課税文書の場合は必ず貼付する必要があります。
課税文書とは、印紙税の課税対象となる契約書および受取書のことで、5万円以上の領収書、契約書や約束手形、証券などです。
貼付が必要なのに貼付しなかった場合、領収書を発行した側に、納付すべき印紙税の3倍の過怠税が課せられるため、必ず貼付しましょう。
参考個人事業主の領収書の書き方や保管方法については、こちらで詳しく解説しています。
まとめ
- 個人事業主の領収書に住所を記載することは、義務ではないが、記載するのが一般的
- 領収書に住所を記載することで、取引相手から信用を得やすくなる
- 領収書の住所は手書きでなくても良く、住所の入った社判を使っても良い
- 領収書に住所を書きたくない場合は、バーチャルオフィスの利用がおすすめ
- 領収書の住所以外の項目では「日付」や「金額」、「宛名」などがある
個人事業主の領収書において、住所の記載は義務ではありませんが、記載することで信用を得やすくなったり、郵便物を返送できないなどのトラブルを防いだりすることができます。
また、どうしても住所を記載したくないという方は、「バーチャルオフィス」を活用することで、実際に入居はせずにオフィスの住所や電話番号を借りることができます。
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10の質問に「はい・いいえ」で答えるだけ!
自分にピッタリの働き方がわかります。
23万人のデータから統計処理された情報だから、自分の意外な1面がわかります。