かんぽ生命が副業を解禁!その目的や戦略とは

コラム

かんぽ生命を含む日本郵政グループが、副業を解禁しました。

その戦略として「戦略的副業」という言葉を用いて試行開始しました。

かんぽ生命はなぜ副業を解禁したのか、また、「戦略的副業」にはどのような目的があるのでしょうか。

詳しく解説します。

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かんぽ生命が副業を解禁

かんぽ生命を含む日本郵政グループは社員に対し、副業を解禁しました。

その内容は

  • 社員による社外副業
  • グループ外の副業人材受け入れ
  • グループ間副業

以上の3つの副業を一体的に取り組む「戦略的副業」を謳っています。

今回の副業解禁にはどのような目的があるのでしょうか。

かんぽ生命が副業を解禁した目的

副業解禁の目的として、多様で柔軟な働き方の進展とともに社内での関心が高まっていたことをあげています。

そのため、日本郵政グループは中長期計画「JPビジョン2025」で、組織風土改革の取り組みとして、「グループ内外の人事交流促進」を掲げました。

副業解禁の背景には、現代の労働環境の変化が考えられます。

1つの企業に働き続けることが当たり前ではなくなりつつあることや、さまざまな経験や複数の収入源を求めて、副業に取り組める環境が整備されてきたことも副業解禁の要因といえるでしょう。

副業の解禁によって従業員は、本業とは異なる分野や業界で働く機会や、自己成長のきっかけを得ることができます。

また、組織側からみても副業解禁によって得られるメリットは少なくありません。

まず従業員の能力開発の促進が期待できます。

副業を通じて新たなスキルを身に付けることで、社内での業務にも新たなアイデアや知識を取り入れることができ、組織全体の成長につながる可能性があります。

「戦略的副業」の取り組みを通じ、多様なキャリア形成の促進や後押しをすることで、組織風土の変革と社員の成長双方の実現を目指せるでしょう。

かんぽ生命が掲げる「戦略的副業」

今回の副業解禁にあたってかんぽ生命を含む日本郵政グループが掲げる「戦略的副業」の概要について紹介します。

戦略的副業とは、組織の目標や戦略に貢献するためにおこなう副業のことです。

企業が従業員の専門知識やスキルを活用し、さらなる成果を得る一方で、従業員自身もスキルや収入の向上を図ることができます。

かんぽ生命が掲げる「戦略的副業」では、下記の副業を同時に試行開始します。

それぞれの副業の対象は、プロジェクト的に議題解決に取り組む業務です。

さまざまな社内プロジェクトに、他部署や副業人材を受け入れることによって、これまでにないアイデアを取り入れ、新しい角度での議題解決に取り組むことが狙いです。

社員による社外副業

社員による社外副業は、従来勤務時間外におこなうことが一般的です。

しかし、かんぽ生命では勤務時間外に加え、週1日まで本業の勤務時間を削減して副業に取り組むことを許可しています。

その理由は、本業以外で社員がチャレンジしたいことや、身に付けたいスキルの習得を企業として後押しするためです。

特に地方自治体が募集する案件は、日本郵政グループの経営理念「社会と地域の発展に貢献につながる」副業として推奨しています。

かんぽ生命は、社外副業として次のようなイメージを挙げています。

  1. 本社社員が、平日1日は地方自治体において、地域課題解決プログラムに参画
  2. 本社人事部社員が、平日1日は、地方の中小企業において人事制度の設計業務に参画

社外副業を後押しすることで得たスキルや経験値を、組織に還元してもらうことが狙いです。

グループ外の副業人材受入

高い専門性や新たな知見が必要な業務に対し、週1日分まで、グループ外の副業人材の受け入れの実施を開始しました。

かんぽ生命は、グループ外の副業人材受け入れとして次のようなイメージをあげています。

「新規施策を検討する際に、他社で知識や経験の豊富な人材を週1日アドバイザーとして受け入れる」

この取り組みで、社外の人材の知識や考え方を取り込み、社内のイノベーションの創出や組織の活性化を実現することが狙いとなっています。

そのための人材受け入れの公募をおこなうことも発表されています。

グループ間副業

グループ間副業では、グループ内のプロジェクト業務などに、週1日分まで同グループ社内の副業人材の受け入れを行います。

例えば新規ビジネスの企画業務に対し、自身の知見や案を実現したい他部署の社員が、社内副業として参画するなどです。

これにより、他部署でありながら、プロジェクトに関して自身の考えを発信することができ、組織としてもこれまでと違った視点から新たな知見を取り入れることができるようになります。

まとめ

  • 「社員による社外副業」とは、週1日分まで勤務を削減して副業に取り組むことが可能な制度
  • 「グループ外の副業人材受け入れ」とは、高い専門性の必要な業務に、週1日まで副業人材の受け入れを実施すること
  • 「グループ間副業」とは、グループ内のプロジェクト業務に対して自身の知見や案を実現したいグループ内社員が週1日参画すること
  • かんぽ生命が副業を解禁した目的は、組織として新たな考え方を取り入れ、イノベーションの創出をおこない活性化すること。日常と違った業務に触れることによる個人の成長

今回はかんぽ生命が副業を解禁した目的や戦略について解説しました。

これまで副業といえば、個人のスキルや収入アップのためと考えられてきました。

しかし「戦略的副業」では、副業で得た知識を自社の業務にも活かすという狙いがあります。

「戦略的副業」が成功すれば、副業が双方にとって大きな成長を促す可能性を秘めています。

そのため、今後も注目していく必要があるでしょう。

マイチョイス編集部

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