- 「副業で猟師ってできるの?」
- 「猟師の始め方は?」
- 「猟師って儲かるの?」
猟師という仕事に興味のある人は気になるところですよね。
猟師は、都会では聞きなれない職業ですが、有害鳥獣がよく出没する地域では、農作物の被害が深刻で、高い報奨金を出して猟師の支援を行っているほど、需要の高い仕事です。
この記事では、猟師の仕事内容や稼ぎ方、収入の目安、副業で稼ぐためのポイント、リスクや危険性、副業で始める手順を解説します。
ぜひ、この記事を読んで猟師の副業も検討してください。
猟師とは
一般的な猟師のイメージは、銃でイノシシやシカなどを撃っている様子が思い浮かぶのではないでしょうか。
しかし、猟師は銃以外にも網や罠を仕掛けて狩猟する方法があります。
ここでは、猟師の仕事内容や稼ぎ方について詳しく解説します。
猟師の仕事内容
猟師は、野生の鳥獣を捕獲する仕事です。
現在日本では、農作物を荒らすシカやイノシシ、サルなどの野生動物によって、毎年多くの被害が出ています。
農林水産省の調査によると、野生鳥獣による農作物被害は、令和3年度で155億円です。
そこで、環境省は鳥類26種類、獣類20種類を狩猟鳥獣として定めて、狩猟を許可しています。
猟師の具体的な狩猟の方法は、銃猟(装薬銃・空気銃)、網猟、わな猟があります。
狩猟を始めるには、それぞれに免許が必要です。
その他、狩猟登録や保険加入、許可捕獲者申請をして本格的に狩猟を始めることができます。
銃猟は猟場に出向いて、獲物を撃って捕獲する方法です。獲物を見つける技術が試されます。
初期投資として猟銃の購入費に数十万円かかり、また猟銃を保管する設備も必要です。
一方、わな・網猟は野生鳥獣が出没しそうな場所に箱わなやくくりわなを仕掛けて定期的に見回り、獲物がかかったらとどめを刺して捕獲する方法です。
獲物が出没しそうな場所を見極めて、わなを設置し、毎日わなを見て回る根気が必要です。
わな自体の初期投資は高くありませんが、仕掛けたわなを毎日見て回る時間を確保する必要があります。
参考URL:鳥獣被害の現状と対策、狩猟制度の概要 || 野生鳥獣の保護及び管理[環境省]
猟師の稼ぎ方
猟師の稼ぎ方は、以下の3つです。
- 捕った鳥獣を販売する方法
- 有害鳥獣駆除として、報奨金をもらう方法
- ブログやYouTubeで猟師をする過程を発信する方法
それぞれ具体的に解説します。
捕った鳥獣を販売する方法
捕った鳥獣を解体し、販売して稼ぐ方法がありますが、解体には時間がかかるうえ、技術や資格が必要です。
特別な技術や資格がない場合は、解体業者に販売するほうがよいでしょう。
また、シカなどの角は、フリマアプリで販売する方法もあります。
シカの角は、一本平均2千円ほどで販売されています。
有害鳥獣駆除として、報奨金をもらう方法
猟師は、動物を捕獲すると有害鳥獣駆除として、報酬金がもらえる場合があります。
ただし、自治体によっては、報酬金交付制度を実施していなかったり、金額や対象の鳥獣にも違いがあります。
住んでいる自治体のホームページや、直接該当部署に電話して確認しましょう。
例をあげると、鳥取県の場合イノシシやシカ一頭につき、5千円の報奨金が出るようです。
静岡市の報奨金は、シカは2万円、サル3万円、カモシカはなんと10万円です。
参考URL:鳥取県鳥獣被害総合対策事業費補助金、静岡市有害鳥獣捕獲報償金交付要綱
報奨金という形でお金がもらえるのは、猟師という仕事の嬉しいメリットですよね。
ブログやYouTubeで猟師をする過程を発信する方法
狩りの様子や収入などをブログやYouTubeで発信してお金を得るという方法もあります。
猟師の経験を持つ人は少ないので、ニッチな分野として発信することができるでしょう。
人気が出れば、月数万円以上の収入も期待できます。
猟師の収入の目安
専業の猟師の平均年収推移は220万円から260万円となっています。
さらに専業の猟師の中でも「認定鳥獣捕獲等事業者」になると、推定平均年収は、300万円から350万円ほどになります。
「認定鳥獣捕獲等事業者」とは、都道府県から認められた事業者のことで、都道府県からの事業を委託することができます。
税金の免除ができたり、準備金や捕獲した鳥獣の処分費を受け取れたりなどさまざまなメリットがあります。
一方、副業として猟師をやっている人の推定平均年収は、20万円から30万円ほどです。
ただし、最初は罠代や猟銃代などがかかるため、思うように鳥獣が取れなければ赤字になることもあります。
参考URL:仕事としての猟師。-ワークスタイルや年収、収入源は?、猟師(マタギ)の年収【認定鳥獣捕獲等事業者・阿仁マタギ】や年齢別・都道府県別【東京・大阪・北海道など】年収推移|平均年収.jp
猟師の副業で稼ぐためのポイント
猟師の副業で稼ぐためには、猟師をする地域が大きなポイントです。
ここでは猟師の副業で稼ぐためのポイントを3つ解説します。
地域の狩猟実績を確認する
猟師で稼ぐには、鳥獣が捕れることが前提になります。
地域によって、捕れる数や狩猟ができる期間、受け取れる報酬金なども違います。
狩猟をする地域の狩猟実績について確認しておきましょう。
地域の鳥獣被害対策実施隊の加入条件を確認する
鳥獣被害対策実施隊に加入すれば、以下の優遇措置を受けることができます。
- 技能講習の免除
- 狩猟税の軽減
- 公務災害の適用
- 活動経費に対する特別交付税措置
- ライフル銃の所持許可の特例
地域によって、隊員の報酬額や税の軽減率、加入条件などもさまざまです。
また、報酬金を得るには、鳥獣被害対策実施隊に加入が必要となります。
収入を増やすためには加入するほうがよいでしょう。
狩猟をする地域の鳥獣被害対策実施隊について確認しておきましょう。
参考URL:鳥獣被害対策実施隊の設置等について、鳥獣被害対策実施隊になる方法
解体所への持ち込み条件を確認する
捕獲した鳥獣を個人で販売する場合、食肉処理業と食肉販売業の許可が必要で、許可がないと食品衛生法違反となってしまいます。
そのため、捕まえた動物は、まずは解体所へ販売するほうがよいでしょう。
解体所の持ち込みには条件が設けられていることが多くあります。
たとえば、被弾部位の条件です。
頭頚部の被弾である場合は、受け入れられやすいのに対して、胸部への被弾の場合は、受け入れてもらえない場合もあります。
また、捕獲してから搬入するまでの時間が指定されている場合もあります。
捕獲した鳥獣で稼ぐためには、解体所の持ち込み条件について確認しておきましょう。
参考URL:https://www.pref.hokkaido.lg.jp/fs/2/2/8/5/1/1/6/_/hokaku_unpan.pdf
猟師を副業で始めるリスクや危険性
猟師の副業はやりがいがありますが、危険が伴うのも事実です。
たとえば、山での狩猟の場合、滑落の危険があります。
猟は獲物を探しながら歩くため、通常の登山よりも足場への注意が散漫になりがちで、危険性が高くなります。
落石や倒木、遭難などの危険もあるため、防護装備は必須でしょう。
また、銃や罠によって他の人に怪我をさせてしまう事故も起きています。
クマやイノシシに襲われるリスクもないとは言えません。
リスクや危険性も考慮に入れて、覚悟をもって始めることが必要です。
猟師を副業で始める手順
猟師を始める一般的な手順は以下の通りです。
くわしく解説していきます。
1.狩猟免許試験に申し込む
狩猟免許は、第一種猟銃免許、第二種猟銃免許、わな猟免許、網猟免許の4種類あります。
希望する狩猟の方法に合わせて免許を申請しましょう。
免許申請は、狩猟をする地方自治体の地方振興局林務課にておこないます。
申請には、申請書、写真(縦3.0㎝、横2.4㎝)、医師の診断書、受験料が必要です。
狩猟免許の受験料は、1つの免許試験で5,200円です。
収入証紙での支払となります。
参考URL:【狩猟免許試験の申し込み方法】受験料や必要なものを紹介します。
2.初心者狩猟免許講習会に参加する
初心者狩猟免許講習会とは、猟友会が運営している講習会です。
猟友会とは狩猟者団体の統一名称で、各都道府県にあります。
狩猟免許は、独学で受けることができますが、初心者狩猟免許講習会に参加すれば、狩猟に関する知識やマナーに加えて、模擬銃や実際のわな・網を使っての実技研修をすることができます。
猟師同士のつながりもできるため参加する人も多くいます。
受講の費用は、地域によって違いがありますが、数千円程度です。
3.狩猟免許試験に合格する
狩猟免許試験は、知識試験・適性試験・技能試験の3つです。
初心者免許講習会を受講し、テキストで勉強しておけば、多くの人が合格できます。
狩猟免許試験に合格すると「狩猟免許」が交付されます。
網猟とわな猟を行うには、狩猟免許の取得のみで行うことができますが、銃猟を行う場合は、銃砲所持許可の取得も必要となります。
4.銃砲所持許可を得る
銃猟を行う場合は、銃砲所持許可の取得が必要です。
猟銃1本ごとに許可が必要なので注意してください。
銃砲所持の許可は各都道府県の公安員会から受けます。
申請は各地域の警察署で行いましょう。
5.猟具を揃える
銃猟ならば鉄砲店、わな・網猟ならば猟具専門店で購入します。
銃は十数万円、罠であれば数万円ほどで購入可能です。
6.狩猟者登録をする
免許を取得し猟具を揃えたら、猟をする都道府県で「狩猟者登録」をする必要があります。
登録すれば、登録証と記章が交付され、狩猟を始めることができます。
狩猟者登録は、それぞれの都道府県収入印紙を貼付した申請書の提出が必要で、猟友会の会員の場合は、猟友会が代行して行ってくれます。
登録費用は、数千円から2万円ほどです。
地域によって減免される場合があるので、調べておきましょう。
参考URL:[狩猟者へのみち]狩猟免許の取得
まとめ
- 猟師の収入源は「捕った鳥獣を販売する方法」「報奨金をもらう方法」「YouTubeなどで猟師の情報発信する方法」がある
- 猟師の収入の目安は「専業であれば年収220万から260万円」「兼業であれば年収20万円から30万円」
- 猟師で稼ぐポイントは「地域の狩猟実績を確認する」「地域の鳥獣被害対策実施隊にの加入条件を確認する」「解体所への持ち込み条件を確認する」がある
- 猟師を副業で始めるリスクや危険性は「山での滑落や遭難」「人への誤射」「鳥獣に襲われるリスク」などがある
- 猟師を始める手順は、狩猟免許試験の申し込み、合格、猟具の準備、狩猟者登録である。
この記事では、猟師の仕事内容や稼ぎ方、収入の目安、副業で稼ぐためのポイント、リスクや危険性、副業で始める手順を解説しました。
ぜひ、この記事を読んで猟師の副業も検討してください。
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