トイレットペーパーは、我々の生活に欠かせないアイテムの一つです。
ところで、個人事業主として事業活動を行う場合、トイレットペーパーのような日用品にかかるコストはどう扱うべきなのでしょうか?
経費として計上できるのか、できるのであれば勘定科目はどうすればいいのか、気になるところです。
そこで本記事では、個人事業主がトイレットペーパーを経費にできるか、勘定科目はどうすればいいのかについて詳しく解説します。
また、トイレットペーパー以外の経費にできる日用品についても紹介します。
本記事を読むことにより、事業活動に必要な日用品を経費にして、所得税を抑えるためのヒントが得られるでしょう。
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個人事業主はトイレットペーパーを経費にできる?
個人事業主がトイレットペーパーを経費にできるかどうかは、その用途によって異なります。
自宅で使用する場合は私的な利用となり、経費計上が認められないことが一般的です。
事務所で使用する場合は必要経費となり、経費計上が認められます。
このように、個人事業主がトイレットペーパー代を経費にできるかどうかは用途によって異なるため、用途がはっきりしていないと税務署に指摘されてしまう可能性があります。
レシートや仕訳の摘要欄に用途を明記したり、定期的に在庫を管理して記録を残したり、事務所用であることを証明する工夫をしておきましょう。
適切に経費として計上すれば、節税につながります。
トイレットペーパーの勘定科目
個人事業主は、私的に利用するわけではないトイレットペーパー代を、経費として計上できます。
使用する勘定科目には、消耗品費と福利厚生費とがあります。
それぞれのパターンについて解説してきます。
消耗品費として仕訳をする
トイレットペーパー代は、「消耗品費」の勘定科目で処理することが一般的です。
消耗品費とは、以下のような条件を満たす品物の購入時に使用する勘定科目です。
購入した時点で、全額を一括で経費にすることができます。
- 業務と直接関係がある(トイレットペーパーであれば、事務所のトイレで使用するものなど)
- 10万円未満
- 使用期間がおおよそ1年未満
条件にあてはまれば、トイレットペーパー以外にも、ティッシュ、付箋、清掃用品などの代金も、消耗品費とすることができます。
福利厚生費として仕訳する
トイレットペーパー代は、条件によっては「福利厚生費」の勘定科目で処理することもあります。
福利厚生費とは、従業員に提供するサービス代金に使用する勘定科目です。
以下のような条件を満たす必要があります。
- 業務と直接関係がない
- サービスの対象が全従業員である
- 社会通念上、高額すぎない
たとえば、全従業員が利用できる福利厚生施設としてフィットネススペースを保有している場合、その施設のトイレットペーパー代は福利厚生費とすることができます。
その施設を個人事業主本人が一緒に利用しても大丈夫です。
ただし、外部のお客様向けに提供している場合や、一部の従業員しか利用できない場合など、上記の条件に当てはまらない場合は勘定科目や源泉徴収の扱いが変わるため、注意が必要です。
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個人事業主がトイレットペーパー以外に経費にできる製品
ここからは、個人事業主がトイレットペーパー以外に経費にできる日用品について紹介していきます。
経費として計上するためには、その日用品の購入が、「その年の売上や収入のための直接的な支出」である必要があります。
まずはこの大前提に従って判断をしましょう。
使用する勘定科目には、消耗品費のほか、事務用品費、備品(資産)などがあります。
消耗品費
消耗品費とは、前述のとおり、1年未満で消費してしまうよう10万円未満の日用品代です。
使い捨ての品物など、定期的に購入しなければならない日用品代が消耗品費になります。
消耗品費にできる日用品には、以下のようなものがあります。
- 事務所のトイレットペーパー
- 事務所のティッシュペーパー
- プリント・コピー用紙
- インクカートリッジ
- 各種テープ
- 使い捨ての清掃用品
事務用品費
事務用品費とは、事務処理のための日用品代です。
事務は事業のために必要な活動なので、事務用品は経費として計上することができます。
事務用品費にできる日用品には、以下のようなものがあります。
- 10万円未満の電子機器(パソコン、プリンター、スキャナーなど)
- 10万円未満の備品(ホワイトボード、クリップボード、ラックなど)
- 書類整理用品(バインダー、トレイなど)
消耗品費と事務用品費は、どちらにすべきか迷ってしまうことも多いでしょう。
しかし、どちらを使っても所得税の申告額には影響がなく、税務署から厳しく指摘を受けることは多くありません。
とはいえ、購入のたびに勘定科目をころころと変えてしまっては、不正を疑われやすくなってしまいます。
また自分でも、何にいくら支払ったのか、わからなくなってしまいます。
同じ用途の品物には同じ勘定科目を繰り返し使うという、継続性が大切です。
備品
備品とは、事業に必要な器具や家具、機械などのことで、長期間にわたって使用されるものです。
備品と言っても、安価で小さな備品は消耗品や事務用品に該当するかもしれません。
しかし、高額な備品については条件次第で資産として計上することが必要です。
たとえば、事業のために30万円以上の高性能なパソコンを購入した場合は、その経費を消耗品のように一括計上することはできません。
その品物の耐用年数を調べて、毎年「減価償却費」という勘定科目を使い、その年に按分された金額のみを経費計上していくことになります。
少し面倒に感じるかもしれませんが、何年も使用する資産は、何年もビジネスを支えてくれるのものです。
耐用年数が残っている期間中は、毎年の減価償却費をしっかりと経費に計上していきましょう。
なお、必要な場合にのみレンタルで使用する備品であれば、月々の支払も安価となるケースが多く、経費を一括計上することも可能です。
まとめ
- トイレットペーパー代は、事務所で使用する場合、福利厚生施設で使用する場合に経費計上できる。
- トイレットペーパー代に使える勘定科目には、消耗品費、福利厚生費がある。
- 個人事業主はトイレットペーパー以外にも、消耗品、事務用品、備品などの代金を経費計上できる。
- 資産となる備品を購入した代金は、減価償却費として毎年の按分額を経費計上する。
- 用途や金額によって勘定科目が変わるため、注意が必要。
この記事では、個人事業主がトイレットペーパーを経費として計上できるかどうか、どの勘定科目をつかえばいいのかについて、詳しく解説しました。
トイレットペーパー以外にも、経費にできる消耗品費や事務用品費、備品などについて紹介しています。
正しい経費計上の方法を把握することで、節税につなげることができます。
今回紹介した内容を、経費の適切な計上に役立てていただければ幸いです。
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