Amazonの荷物配送で個人事業主として開業できる？

個人事業主の方の中には、「amazonの荷物配送で開業できるのか分からない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

この記事では、このような悩みを抱えている個人事業主の方に向けて、個人事業主としてamazon配達員で開業できるのかを解説します。

amazon配達員として開業できるか知りたい、開業するメリットやデメリットについて知りたい個人事業主の方は、ぜひ参考にしてください。

Amazon配達員で個人事業主として開業できる？

Amazon配達員で個人事業主として開業したい場合、「Amazonフレックス」で独立することが可能です。

アマゾンと業務委託をして各戸へ荷物を届けるアマゾン配送という仕事は、やり方次第では安定した収入を得ることができます。

Amazonフレックスとは

Amazonフレックスとは、通販サイトAmazonの荷物の配達をする仕事です。

Amazonフレックスで開業できるのは、開業手続きが済んでいる軽貨物ドライバーが対象となります。

働いた分だけ報酬をもらうことができ、アプリで配達ブロック（稼働時間帯）を選択する際に報酬額の確認が可能です。

Amazonフレックスで個人事業主が働く場合、業務委託となります。

自分のペースで稼働日時を選択でき、好きな時間に働くことができます。

Amazonフレックスで個人事業主として働くために必要なもの

Amazonフレックスで個人事業主として働くためには、以下4つが必要です。

自動車運転免許証

当然のことですが、Amazonフレックスの配達員として仕事をするには、自動車運転免許が必須です。

登録する自動車は軽貨物車と軽自動車がありますが、どちらを選択するにしろ自動車運転免許は必ず取得している必要があります。

営業用ナンバー

Amazonフレックスのドライバーとして働く為には、営業用ナンバーを取得することが条件です。

営業用ナンバーとは、事業用自動車のナンバープレートのことであり、軽自動車検査協会が発行しています。

軽自動車の営業用ナンバープレートは黒地に黄色の文字が特徴で、「黒ナンバー」と呼ばれることもあります。

黒ナンバーでは、荷室の広さが合計で4,000mm以上であり、最大積載量が350kgを超えていないとアマゾンフレックスに登録することはできません。

営業用ナンバーは、地域の運輸支局と軽自動車検査協会へ届け出を出すだけで発行可能です。

費用は1,440円ほどでできるため、まだ営業用ナンバーを取得していない方は、運輸支局と軽自動車検査協会に行って届け出を出すようにしましょう。

スマートフォン

Amazonフレックスでは、配達やオファーをスマートフォンから行います。

画面が割れてしまったり、故障してしまったりした際には、配達できなくなってしまうため、可能であれば2台用意しておくことをおすすめします。

銀行口座

Amazonフレックスでの報酬を受け取るために、銀行口座を登録する必要があります。

プライベート用の口座と区別を付けやすくするためにも、事業用の銀行口座を作成し登録することがおすすめです。

Amazonフレックスで個人事業主として働くメリット

Amazonフレックスで個人事業主として働くメリットは、以下4つです。

好きな時間に働ける

Amazonフレックスでは、アプリをダウンロードした後、オファーを受け配達します。
オファーの時間はこまかく時間が区切られており、短いものだと2〜4時間程度のオファー、最長で8時間程度のオファーがあります。
通常のアルバイトやパートのように出勤日や勤務時間が決まっているわけではありません。そのため、自分の働きたいタイミングで専用アプリでオファーにエントリーすることが可能であり、自分の好きな時間に働くことができます。

人間関係で悩むことがなくなる

会社員の場合、自分1人でできる仕事は少なく、会社の人間と関わることが多くなります。そのため、年上の人や上司にあたる人であれば、たとえ理不尽な内容であったとしても従わなければなりません。

しかし、Amazonフレックスの配達員は個人事業主の扱いになるため、仕事を覚えてしまえば自分の裁量で働くことができます。嫌な人間関係を無理して続ける必要がなく、ストレスが軽減されるでしょう。

初心者用の設定が用意されている

配達初心者の方では、どこに届けたら良いのかと不安になる方も多いですが、Amazonフレックスアプリでは位置情報が搭載されているため、初心者の方でも安心して利用可能です。
また、前日８時〜20時まで電話でのサポートが受けられるため、非常に充実しているため、配送業の経験がなくて不安という方でも安心して利用できます。

繁忙期や悪天候時は報酬がアップする

クリスマスや年末年始などの繁忙期や悪天候時は、通常時よりも報酬がアップするシステムが導入されています。
効率良く稼ぎたい場合は繁忙期や悪天候時にオファーを受けることで、収入を増やすことも期待できるでしょう。

Amazonフレックスで個人事業主として働くデメリット

Amazonフレックスで個人事業主として働くデメリットは、以下3つです。

収入が不安定

Amazonフレックスの個人事業主に限らず、すべての個人事業主に共通して言えることですが、個人事業主は会社員に比べ収入が不安定です。

さらにAmazonフレックスは、働いた分だけ報酬が得られるシステムですが、オファーが無い限り働くことができません。

そのため、仕事量が不安定な分、収入も不安定になってしまいます。

配送件数が多い

Amazonフレックスは、依頼の配送件数が多いというデメリットがあります。

セール期間中やクリスマスなどの繁忙期は配送件数が増えるため、荷物を届けるのに時間がかかってしまうことも多いです。

配送件数が多いと多大な手間と時間がかかってしまいます。

確定申告の手間が増える

個人事業主の場合、年度末になると確定申告をしなければいけません。

年間の所得が48万円以下なら確定申告は不要ですが、48万円を超える場合は確定申告が必要です。

所得が48万円以下の場合であれば、確定申告は不要です。

また、所得控除には基礎控除のほかにも医療費控除や社会保険料控除などがあり、所得控除により所得がゼロやマイナスであれば、確定申告する必要はありません。

また、副業で個人事業主の届出をしている人は、給与以外の所得が年間20万円を超えていなければ、確定申告は不要です。

しかし、報酬から源泉徴収されているなら、確定申告により還付金を受け取れる可能性もあります。

確定申告は煩わしいものでもあるため、期限に余裕を持ち、確実に行えるよう注意しましょう。

Amazonフレックス配達員の平均収入

Amazonフレックスは働いた分だけ収入も増えるため、収入は人によって異なります。

しかし、Amazonフレックスでは1週間に働ける時間が50時間と決められているため、月収の上限はある程度決まっています。

Amazonフレックスの平均時給は約2,000円です。

そのため、毎週50時間働いた場合は約100,000円稼ぐことができます。

Amazonフレックス配達員の1日スケジュール

Amazonフレックスでは、自分で働く時間を決めることができるため、1日のスケジュールは人により異なります。

ここでは、1つの例を紹介します。

【スケジュール】
・事前に専用アプリにて配達ブロック（稼働時間帯）を選択。
・午前９時：出社（配送センターに出社し、自分の担当する荷物を軽バンに積み込む）
・午前９時半 ：配達開始（担当しているエリアのお客さん宅へ荷物を配送)
・午後５時：配達終了、帰宅。（不在で配達できなかった荷物があれば配送センターに持ち戻り、全て運び終わっていればそのまま帰宅が可能）

Amazonフレックス配達員を始めるために必要な書類

Amazonフレックス配達員を始めるために必要な書類は、以下5つです。

・運転免許証(裏表)
運転免許証がしっかりと本人のものか、偽りがないか確認するために提出する必要があります。

・車検証
車両本体が自動車保安基準に適合していることを証明するために車検証が必要になります。

・任意保険証券
任意保険証券とは、自動車保険の契約内容を証明する書類です。

保険がしっかり適用されているか確認するために必要になります。

・自賠責保険証
自賠責保険証とは、車やバイクに自賠責をかけていることを証明する書類です。

万が一、配達の際に事故等が起きた場合に備え必要になります。

・貨物軽自動車運送事業経営届書
貨物自動車運送事業法第2条「他人の需要に応じ、有償で、自動車を使用して貨物を運送する事業」の経営を行うために必要な届出書です。

貨物軽自動車運送事業を経営するに当たり、以下6つの要件を満たしているか確認するために必要になります。

このように、Amazonフレックス配達員を始めるためには多くの書類が必要になるため、取得に時間がかかることを考慮し早めに申請するようにしましょう。

Amazonフレックス配達員を始める手順

Amazonフレックス配達員を始める手順は、以下の通りです。

1.アプリをダウンロードする

アマゾンフレックスで稼働する為には、専用アプリのダウンロードが必要です。

Amazonフレックス公式サイトよりアプリのダウンロードができます。

このアプリ内でドライバー登録から案件の確認までを行います。

2.必要書類を提出する

Amazonフレッシュのアプリをダウンロードしたら、アプリ内から各種登録および上記で解説した必要書類を提出します。

必要書類は画像で送信する仕組みです。

必要書類に不備がなければ2日〜1週間ほどでドライバー登録が可能です。

3.審査結果を待つ

Amazon Flexの登録には、試験や面接はありませんが「バックグラウンドチェック」と呼ばれる身辺調査に基づいた審査に合格する必要があります。

バックグラウンドチェックは、保険証券などの必要書類の提出など一通り済ませたあとに行われ、審査結果がわかるのは3営業日以内です。

結果がわかるまではオファーを受けられないため、待機します。

無事合格すると仕事のオファーが受けられるようになります。

まとめ

Amazonフレックスで個人事業主として働くことで、自分で好きな時間に働けたり、個人で仕事をするため、嫌な人間関係に縛られなかったりというメリットがあります。

しかし、その一方で仕事の量が安定しておらず収入が不安定だったり、確定申告をする手間が増えたりすることもありますので、メリット・デメリットを理解した上で取り組むことが大切です。