仕事が怖いと感じるのは危険な状態!我慢して働き続けるリスクや対処法

仕事が怖いと感じるのは危険な状態!我慢して働き続けるリスクや対処法 コラム

社会人として働いていれば、「仕事が怖い」と感じたことは誰しもあるでしょう。

ミスをしてお客様に迷惑をかけてしまったり、職場の人とうまくコミュニケーションがとれなかったりと、その理由はさまざまですが、仕事が怖いと感じるのは珍しいことではありません。

しかし、この気持ちを抱えたまま仕事を続けるのは危険だと知っていますか?

本記事では、仕事が怖いと感じる原因や対処法を説明します。

また、怖い気持ちを抱えたまま働き続けると、どのようなリスクがあるのかについても解説します。

仕事にネガティブになり、会社が怖いと感じている人はぜひ参考にしてください。

仕事が怖いと感じる7つの原因

仕事を怖いと感じる原因は、仕事そのものや人間関係など、その人によって異なります。

原因をしっかり把握することが、仕事が怖いと感じる気持ちを解消するために大切です。

ここでは、仕事が怖いと感じる7つの原因について説明します。

自分が仕事を怖いと感じる原因がどれに当てはまるのか、見つけていきましょう。

以前のミスがトラウマになっている

仕事にはミスがつきものですが、その過去のミスがトラウマになり、似たようなシチュエーションが訪れるたびに仕事が怖いと感じてしまうことがあります。

例えば、全然契約が取れず営業目標にまったく届かなかった、お客様に間違った案内をしてしまいトラブルになった、金銭のやりとりを間違ってしまいお金が合わないなど、いろいろなミスが考えられます。

これらのミスが頭に残り、そのあとも「これ前にミスしたやつだ……」と悪いイメージが脳裏をよぎり、仕事が怖く感じてしまうでしょう。

ノルマがつらい

営業職だと、多くの場合、ノルマが設定されています。

そのため、ノルマを達成できなかったり、同僚がどんどん成果を上げていったりすると、焦りやプレッシャーから仕事が怖くなることがあります。

適度なノルマはモチベーションを上げる一つの要素になりますが、自分の能力以上のノルマが課せられた場合、なかなか目標を達成できずつらく感じるでしょう。

また、上司から「なぜノルマが達成できないのか」といろいろ言われてしまうことで、仕事がさらに怖いと感じるかもしれません。

怒られるのが怖い

気が短い上司や先輩と一緒に働いていると、常に顔色を伺いながら働かないといけないため、仕事が怖く感じるのも無理もありません。

また、自分だけではなく、他の同僚も同じように感じながら仕事をしていると、日常的に緊張感にさらされている職場になり、居心地も悪く感じます。

このような状況だと、精神的に疲れてしまい、仕事に対してネガティブになってしまうでしょう。

周囲とコミュニケーションがうまく取れない

周囲とのコミュニケーションがうまくとれず、職場の人間関係に悩んでいる場合も会社が怖いと感じるようになります。

なぜなら、周りの目が気になったり、孤立感を感じてしまうからです。

このように人間関係に悩んでいると、困ったことがあっても周りの人に頼る事ができず、ミスが起こりやすくなり、ますます仕事に前向きに取り組むのは難しくなるでしょう。

強いプレッシャーを感じている

仕事で強いプレッシャーを感じることも、仕事が怖いと思う原因になります。

適度なプレッシャーは仕事のやる気を高める一方、過剰にプレッシャーを感じてしまうと押しつぶされてしまう可能性があります。

特に真面目な人や責任感の強い人は、失敗してはいけない気持ちが強いため、ミスしてしまうことに関しての不安が大きくなりがちです。

また30代や40代で会社の中間管理職の人は、部下や上司の間に挟まれてしまい強いプレッシャーやストレスを感じやすいでしょう。

将来に不安を感じている

誰でもできるような簡単な仕事ばかり任されていたり、会社でのキャリアプランが想像できない状況では「このまま仕事を続けても大丈夫かな」と将来に不安を感じ、仕事が怖くなる場合があります。

真剣に考えれば考えるほど心配が募り、仕事を続けることが怖くなるでしょう。

嫌がらせを受けている

パワハラやセクハラなどの嫌がらせを受けているために、仕事が怖く感じるケースもあります。

ハラスメントが日常的に続き、エスカレートしていくと、精神的にダメージを受けるのは当然です。

嫌がらせが気になり、仕事が手につかなくなるだけではなく、会社への出社自体が怖く感じてしまうことも少なくありません。

仕事が怖いまま働き続ける3つのリスク

仕事が怖くても、生活のために働き続けなければいけない気持ちはわかります。

しかし、そのまま働き続けると心身ともにさまざまなトラブルが発生し、元の状態まで回復するのに相当の時間がかかってしまうこともあります。

そのため、仕事が怖いと感じたら、早めに対処するのが大切です。

仕事が怖いまま働き続けると生じるリスクは、以下の3つです。

これらのリスクが具体的にどのような影響を及ぼすか、一つずつ確認していきましょう。

人生の幸福度が下がる

仕事は生活の大部分を占めるため、仕事が怖いと感じたまま働き続けると、ネガティブな気持ちで過ごす時間が長くなり、人生の幸福度が下がってしまいます。

さらに、怖い気持ちを抱く時間が長くなればなるほど、「仕事は怖いものだ」というイメージが根付いてしまい、解決したい気持ちも薄れてしまうかもしれません。

こうなると、無気力になる恐れもあるので、早めに対処していきましょう。

休みの日も憂鬱になる

休みの日は、日頃のストレスを解消する絶好のチャンスです。

しかし、仕事が怖い気持ちが大きくなるにつれて、プライベートなど仕事以外の時間を楽しむことができなくなる場合があります。

それは、休みの日にも関わらず、仕事のことばかりが頭をよぎり、憂鬱な感情に支配されてしまうからです。

常に憂鬱な気持ちでいると、心身の不調につながるかもしれません。

体調を崩す

仕事が怖いと感じながら働き続けると、過度のストレスで体調を崩し精神的に病んでしまうかもしれません。

実際、精神的な病気になり、労災請求する割合は年々増加しています。

引用:令和5年版過労死等防止対策白書|第2章過労死等の現状

このように心のバランスを崩し、精神的な病気や障害になってしまうと、治療に長期間かかることも珍しくありません。

完治できない可能性もあるため、仕事が怖いと感じる気持ちが続いている人は、体調を崩す前に対処する必要があります。

仕事が怖い場合の9つの対処法

仕事が怖いまま働き続ける怖さがわかったのではないでしょうか。

「自分は大丈夫」と感じても、その感情をそのままにしておくのは危険です。

ここでは、仕事が怖いと感じた場合の9つの対処法について解説します。

1つずつ確認して、まずは自分ができるものから実践していきましょう。

周りの評価を気にしない

周りの評価は気にせず、自分のやるべきことに集中しましょう。

仕事に対する価値観は人によって異なるため、他人と自分を比較する必要はありません。

周りからの評価を意識しすぎると、ますます仕事が怖く感じてしまうでしょう。

たとえ周囲から何か言われても「あの人はそう考えるんだ」と軽く受け止めることが大切です。

自分の任された仕事をしっかりやることで、信頼は得られます。

淡々と自分のやるべきことをこなしていきましょう。

失敗をポジティブにとらえる

失敗を怖いと感じる人は多いかもしれませんが、誰にでも失敗やミスはあります。

仕事での失敗は、学べるチャンスだとポジティブに考えましょう。

「失敗は成功のもと」や「失敗なくして成功なし」という言葉があるように、失敗は成功への道のりに欠かせないものです。

失敗から学んで次に活かすことで、よりよい結果を得ることができるでしょう。

初めは難しく感じるかもしれませんが、失敗を恐れずにチャレンジすれば、新たなスキルや知識を身につけることにつながります。

仕事だと割り切る

「これはあくまでも仕事だ」と割り切って考えるのも一つの方法です。

仕事で過ごす時間が長いために、仕事を生活の中心に考えてしまいがちですが、仕事は人生のすべてではありません。

大切な人たちとの時間や趣味など、仕事以外の時間を充実させると「仕事をするのは自分の時間を充実させるため」と前向きな気持ちで仕事ができるでしょう。

仕事だと割り切ることで、仕事で嫌なことがあったときにも気持ちが切り替えやすくなります。

あえて怖い人に話しかける

勇気がいることですが、あえて怖い人に話しかけてみるのもいいでしょう。

もしかすると、コミュニケーションが足りなかったために、怖いと感じていただけかもしれません。

実は、相手がただの人見知りで怖そうに見えていただけで、本当は優しかったり、意外に話があったりと、話してみて初めて気づく可能性もあります。

まずは少しずつ、コミュニケーションの機会を増やしてみましょう。

信頼できる人に相談する

友人や家族など、信頼できる人に相談することもおすすめです。

あなたのことを理解してくれている人だと、安心して悩みを打ち明けられ、心が軽くなります。

さらに、別の視点からの助言を受けたり、自分の感情を言葉にしたりすると心の中が整理され、自分がどうしたいのかが客観的にわかるかもしれません。

1人で考えると、どうしてもネガティブな考えになりがちです。

そのため、1人で悩まずに周りを頼りましょう。

もし、自分の悩みを打ち明けることが難しい場合や相談できる人がいない場合は、厚生労働省が運営する「こころの耳」を利用してみてください。

ここではメンタルヘルスに関する相談窓口や医療機関を紹介してもらえるため、問題解決につながるかもしれません。

病院に行く

憂鬱な気持ちが続いたり、食欲がない、眠れないなどの身体的な症状が出たりしている人は、うつ病などの初期症状かもしれません。

厚生労働省の「こころもメンテしよう〜若者を支えるメンタルヘルスサイト〜」によると、以下の9つの症状のうち、1か2を含む5つ以上が2週間以上続いていた場合は、病院など専門家への相談を勧めています。

  1. 悲しく憂うつな気分が一日中続く
  2. これまで好きだったことに興味がわかない、何をしても楽しくない
  3. 食欲が減る、あるいは増す
  4. 眠れない、あるいは寝すぎる
  5. イライラする、怒りっぽくなる
  6. 疲れやすく、何もやる気になれない
  7. 自分に価値がないように思える
  8. 集中力がなくなる、物事が決断できない
  9. 死にたい、消えてしまいたい、いなければよかったと思う

心療内科や精神科への診察が怖く感じるかもしれませんが、これらの症状が進行すると、取り返しのつかないことにつながる恐れがあります。

まずは一度病院に行って診察してもらいましょう。

部署異動を希望する

仕事が怖いと感じる理由が、業務内容が合っていなかったり、部署の人間関係がよくなかったりするのであれば、部署異動がきっかけで解決するケースもあります。

部署異動によって環境が変わることで、悩みやトラブルから解放され、気持ちが軽くなるかもしれません。

ただし、異動理由は「今の部署が合わない」などネガティブな理由ではなく、「新しい部署で○○をやりたい」などポジティブな考えを伝えましょう。

異動希望を出したからといっても、希望どおりにいくとは限りませんが、自分ではどうにもならないと感じたときは部署異動を希望してみましょう。

長めの休暇を取る

心身ともに疲れきったために、仕事が怖いと感じることも多いです。

そんなときは、ゴールデンウィークや年末年始などの連休に有給休暇を合わせて、長めに休暇を取ってみるのもいいでしょう。

旅行に行く、ただただゆっくり過ごすなど、この休暇は自分の好きなことをする時間にしてください。

まとまった休暇を取ることで、しっかり休養がとれ、仕事へ前向きに取り組めるようになるかもしれません。

趣味を楽しむ

自分の趣味をとことん楽しみましょう。

趣味に没頭すると、そのことだけに集中できるので、他のことは一切考えずに済みます。

根本的な解決ではないかもしれませんが、心が満たされるとポジティブな気持ちで仕事に向き合えるかもしれません。

「打ち込めるような趣味がない」と思っている人は、新しい趣味を見つけるチャンスです。

この機会に、気になっていたことなどに挑戦してみましょう。

どうしても仕事が怖いなら退職を検討しよう

さまざまな方法を試しても、「仕事が怖くて行きたくない」「仕事が嫌でストレスが溜まる」などの憂鬱な気持ちが解消されない場合は、思い切って退職も選択肢として検討してみましょう。

ストレスを抱えながら仕事を続けると、いずれ心のバランスが崩れ、生活に支障をきたす可能性があります。

ただし、退職の意思を伝えた翌日から、会社に出勤しなくてもいいわけではありません。

会社によっては、退職の意思を1〜2ヵ月前に伝えることが規則で定められている場合もあるため、トラブルを避けるために規則に従った手続きを取ってください。

また、会社を辞める前には次の転職先を見つけておくとスムーズに次のステップへ進めるでしょう。

まとめ

  • 過去の失敗がトラウマになって同じシチュエーションになると、失敗のイメージがよぎり仕事が怖く感じる。
  • 失敗しても、失敗の原因を追求し理解すると、自分の成長につながる。
  • 仕事はあくまでも人生の一部、と割り切って考えると気持ちが楽になる。
  • 憂鬱な気持ちが続くようなら、専門家に相談したほうがよい。
  • どうしても仕事が怖い気持ちが改善されなければ、退職も一つの選択肢として考えてみる。

社会人として働いていると、時には仕事が怖いと感じることがあるかもしれません。

しかし、怖さを抱えながら仕事を続けると、精神的な負担が増し、健康に影響を及ぼす可能性があります。

さらに、この感情を無視してしまったために体調が悪化し、出勤自体が難しくなるかもしれません。

仕事が怖い原因や対処法は人によって異なるので、まずは自分の状況をしっかり把握し、できる行動から取り組んでみましょう。

無理をせずに、自分に合った解決策を見つけることが重要です。

よくある質問

仕事が怖いと感じる人の、よくある質問に答えていきます。

仕事が怖いのは甘え?

仕事を怖いと感じることは、決して甘えではありません。

そのような感情が湧くのは、仕事に真摯に向き合っているからこそです。

責任感の強い真面目な人ほど、「甘えているのでは……」と自己批判してしまいがちですが、仕事が怖いやつらいと感じるのは、多くのビジネスパーソンが共通して抱く感情です。

だからこそ、「仕事がつらい」と感じても、自分の感情を否定したり責めたりする必要はありません。

適応障害でも仕事はできる?

適応障害の人でも、仕事を続けることは可能です。

ただし、この障害の原因は強いストレスに関連していることが多いでしょう。

そのため、症状や原因、治療状況に応じて、一時的に仕事を休んだり、転職したりする必要があるかもしれません。

自分の健康を第一に考え、適切なサポートを受けることは、適応障害を抱えながらも仕事をしていくために大切です。

精神的にきつい仕事は?

就職支援・採用支援・社員の教育支援をおこなっている「ジェイック」によると、精神的にきつい仕事ランキングは以下のとおりです。

1位 飲食店スタッフ
2位 美容師
3位 保育士
4位 介護福祉士
5位 不動産業

ただし、たとえこのランキングに入っている職種だとしても適性に合っていれば、きついと感じないかもしれません。

参考:ジェイック|精神的に辛い仕事ランキングは?離職率が高い業界ランキングも

職場でストレスを感じる理由は?

厚生労働省の調査によると、労働者が職場でストレスを感じる理由は、「仕事の量」で全体の43.2%と最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」が33.7%、「仕事の質」が33.6%となっています。

しかし、正社員、契約社員、パートタイム労働者、派遣労働者と就業形態を分けて統計を取ると、その回答が変ってくるため、雇用体系によっても職場でストレスを感じる理由が違うことがわかります。

参考:厚生労働省|令和3年 労働安全衛生調査(実態調査)

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