働き方改革により、厚生労働省から「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が出され、副業を推進する動きが高まっています。
しかし、副業を検討している人の中には、次のような不安を持つ人がいるのではないでしょうか。
「副業をすると、いろいろと準備にお金がかかってしまうんじゃないか」
「本業をこなしながら、副業をするのは大変すぎないか」
「副業していることが周囲の人に知られてしまうのは避けたい」
そこで、今回は「初期費用をかけたくない人」「スキマ時間に副業をしたい人」「多くの副収入を狙いたい人」に向けて、それぞれ5つのおすすめの副業を紹介します。
また、会社員が副業をするメリットとデメリットについても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
初期費用をかけずに会社員でもできる副業5選
副業をはじめるときに、初期費用がかかってしまうと、なかなか始めにくいという人もいるでしょう。
ここでは、初期費用をかけずにできる副業を5つ紹介します。
不用品販売
自宅にある不用品をオンラインオークションやフリマアプリで販売するのも、簡単にできる副業の一つです。
初期費用がかからず、断捨離をしてお金を稼げるのが嬉しいポイントです。
商品の画像の撮り方や説明文の書き方、梱包の仕方もアプリやサイトに丁寧にわかりやすく書かれているため、初めての人でも気軽にチャレンジできるでしょう。
元手をかけずに商品の販売をしてみたい人におすすめです。
SNS運用代行
SNS運用代行は、企業や個人のSNSアカウントを管理し、投稿や分析を行う副業です。
日頃から力を入れてSNSを動かしている人におすすめです。
魅力的な投稿などで、フォロワーを増やすことができれば高い収入が見込めます。
デリバリー配達員
デリバリー配達は自転車やバイクで食品や商品を配達する副業です
自転車やバイクさえあれば、気軽に始めることができます。
特別なスキルは不要で、働く時間を増やせばそれだけ高い収入が見込めます。
外出が苦のならない人にはおすすめの副業です。
単発アルバイト
単発アルバイトとは、その日限りの仕事のことを指します。
本業が忙しい会社員の人でも、週末や休日の空いた時間を利用して稼ぐことができます。
自分の都合に合わせて、仕事を選ぶことができるので始めやすいですね。
さまざまな業種の仕事を、体験してみたいと考える人にもおすすめの副業です。
宅配ドライバー
宅配ドライバーとは、企業や個人宅にさまざまな荷物を配送する副業です。
ECサイトでの買い物が増えていることから、需要が高まっています。
副業で始める際にも、案件を見つけやすいでしょう。
バイクや車さえあれば、特別なスキルがなくても始めることができます。
丸1日稼働して1日あたりの売上金額は、10,000円ほどです。
ただし、配達する数や場所によって収入は変わります。
スキマ時間で会社員ができる副業5選
忙しい会社員の人でも、通勤や休憩などのスキマ時間を使って稼げる副業を5つ紹介します。
ポイントサイト
ポイントサイトを経由して買い物やクレジットカード作成、銀行口座開設などをすれば、ポイントが還元される副業です。
普段の買い物をするときにポイントサイトを経由するだけでいいので簡単ですし、スキマ時間でできるため始めやすいのが特徴です。
ポイントサイトで稼いだポイントは、電子マネーや大手ショッピングサイトのポイントに変えることができます。
また、ほとんどのポイントサイトで現金に変えることも可能です。
空き時間に手軽に稼ぐにはピッタリの副業です。
アンケートモニター
アンケートモニターは、企業の商品やサービスに関するアンケートに回答してポイントをもらう副業です。
申し込みをすれば簡単に始められ、特別なスキルや経験がなくても誰でも手軽にできるのがメリットです。
空いた時間を使って、お金をコツコツと稼ぎたい人におすすめです。
Webライター
Webライターは、ウェブサイトやブログ、SNSなどのオンライン媒体で使用される記事やコンテンツを執筆する副業です。
文章力に加えて、幅広い知識を求められることが多く、リサーチ力が必要となります。
自宅で働けて、なおかつ自分のペースで作業できるので、忙しい会社員の方には取り組みやすいでしょう。
文章を書くのが好きな人にもおすすめの副業です。
データ入力
データ入力は、企業から提供されるデータをフォーマットに入力する副業です。
タイピングが得意でなくても、正確に打つことができれば評価してもらえます。
ただし、1つ1つの仕事の単価はそこまで高くないので、多くの量をこなして稼ぐことになります。
単純作業が苦にならず、繰り返しの作業が得意な方に向いている副業と言えるでしょう。
覆面調査
覆面調査とは、飲食店や小売店などで、サービス内容や接客態度、雰囲気や清潔度などを評価して、報告する副業です。
そこまで大きな収入にはなりませんが、無料でエステや外食などが体験できる点がこの仕事の魅力でしょう。
自分が調査員であることを、悟られないように注意して振る舞うことが大切です。
サラリーマンが稼げる副業5選
副業である程度の収入を得たいと考える人もいるでしょう。
ここでは稼げるおすすめの副業を5つ紹介します。
ブログアフィリエイト
ブログアフィリエイトとは、自分のブログに提携企業の広告を掲載し、その広告を通じて商品やサービスが売れることで報酬を得る副業です。
月に100万円以上稼げているブログもあれば、半年続けて稼げないことも珍しいことではありません。
稼げるようになるには、ある程度の記事数が必要となるので、SNSなどを利用しながら、根気強く続けることができる人に向いています。
PV数(ブログが見られる数)を稼ぐブログを作ることができれば、高い収入を得ることができるでしょう。
動画配信
動画配信とは、動画配信プラットフォーム(YouTubeやTwitch)で自身のコンテンツを配信し、広告収入を得る副業です。
動画編集スキルがある程度あり、撮影できる環境が整っていれば始めることができます。
しかし、参入してくるライバルは多いため、まずは継続して配信数を増やすことが重要です。
人気の動画を作れるように試行錯誤しながら、継続できれば収入を増やすことができるでしょう。
スキル販売
スキル販売は、プログラミングやデザイン、マーケティングなど、自分が持っている専門知識や技術を提供して収入を得る副業です。
人より秀でたスキルや経験を持っている人におすすめです。
仕事のスキルだけでなく、恋愛相談や服選びなど案件の種類は多岐にわたります。
自宅で働けて、自分のペースで作業ができるのも魅力の1つです。
専門性を高めたり実績を増やしたりすることで、より高単価の仕事も狙えるようになるでしょう。
オンライン講師
オンライン講師は、個人で講座やセミナーを開催して、参加者から受講料を得る副業です。
受講者集めや予約、受講料の管理などは、マッチングサービスに一任できるため、煩わしい手続きもありません。
講座のジャンルは、節約、ダイエット、受験、デッサン、外国語など数百種類を超えるため、人より少し詳しいことがあれば講師になることができます。
株式投資
株式投資は、株の配当金や売買する差額で利益を得る副業です。
上手に運用できれば、安定して資産を増やすことができるでしょう。
NISAやiDeCoなどの制度も活用すれば、税金の面でもお得に運用することができます。
さらに現金以外の資産を持つことで、将来のリスクヘッジにすることができます。
ただし、自分の収入を考えて投資額の上限を決めるなど、しっかりとルールを設けて始めるのがおすすめです。
会社員が副業をするメリット
ほとんどの人が副業をする理由は、副収入を得るためでしょう。
しかし、収入以外にも副業をするメリットがあります。
ここでは、会社員が副業をするメリットを3つ紹介します。
収入がアップする
副業のメリットは、なんといっても収入がアップすることです。
本業の給与を上げようとすると、長い時間がかかる場合が多いですよね。
また、会社の業績によって左右されることも多いでしょう。
副業であれば、本業に比べて簡単に収入を増やすことができます。
月に数万円稼げば、上司の給与を超えてしまうこともあるでしょう。
働く時間は当然増えますが、やはり収入を増やすことができるのが副業をする最大のメリットですよね。
スキルがアップする
副業は、本業以外のスキルを高めることができます。
例えば、ライターの副業をすれば、ライティングスキルや表現力、論理的な構成力などを向上させることができます。
また、せどりなどの物販の副業をすれば、商品の選定や在庫管理のほか、売れるための写真の見せ方や商品説明の書き方などマーケティングのスキルも身につけることができるでしょう。
副業で得たスキルで、本業の業務の幅も広げることができるだけでなく、スキルが高くなれば、転職や独立に繋げることもできます。
スキルアップも副業をする大きなメリットです。
将来へのリスクヘッジになる
会社員の方にはさまざまなリスクがあります。
たとえば、病気になって仕事が続けられなくなるかもしれません。
会社の業績悪化で収入が減る可能性もあります。
そんなときに、1つの会社や業界に依存していると、再就職や転職に苦労することになるかもしれません。
副業での収入があれば、ある程度生活費を捻出できるでしょう。
スキルを活かして、他の分野や業界に進出する選択肢を持つこともできます。
時代の変化が早くなっている現代において、収入の多様化やスキルの多角化は、将来のリスクヘッジとして欠かせないでしょう。
会社員が副業をするデメリット
会社員が副業するときにはデメリットもあります。
特に、副業に時間を使うことで、本業に支障が出てしまうのであれば、やり方を変える必要も出てくるでしょう。
ここでは、会社員が副業をするデメリットを3つ紹介します。
本職がおろそかになる恐れ
副業の時間を取りすぎると、本業の仕事に支障をきたす場合があります。
副業の時間は、朝や本業の合間、本業が終わってから寝るまでの時間、本業が休みの日のどこかで作らなくてはなりません。
今までは趣味や休憩、リラックスに使っていた時間を、副業の仕事に充てるわけですから、なんらかの生活の変化が出てくるでしょう。
しかし、本業の仕事に影響が出すぎたり、体調を壊してしまうことがあっては、元も子もありません。
休む時間もしっかり確保しながら、本業と副業のバランスを上手に取ることが大切です。
収益が確実ではない
副業の収益は確実ではないジャンルが多くあります。
時給制ではなく、出来高によって収入が変わることが多いためです。
例えば、副業でブログを始めた場合、広告のキャンペーン期間や季節の移り変わり、その時の流行り、競合の数、Googleのアルゴリズムの変更(検索順位の更新)などによって、アクセス数やクリック数が大きく異なります。
「前月は10万円稼げていたのに、今月は3万円だった…」ということも珍しくありません。
収入を見越して先に使ってしまうのは、注意が必要であることも覚えておきましょう。
確定申告が必要な場合がある
副業所得は20万円を超える場合には、確定申告が必要です。
副業所得とは、副業で得た収入から、経費を引いた金額のことです。
副業は本業と違い、会社が代わりに納税してくれないため、自分で所得税や住民税を申告し納税する必要があります。
副業に関連する収入や経費の証明書は、必ず保管しておきましょう。
通常であれば、毎年2月16日から3月15日に申請します。
確定申告をしなかった場合は、余計な税金を払わなくてはならない可能性もあるので、忘れないようにしましょう。
参照:確定申告書等の様式・手引き等(令和4年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告分)|国税庁
副業をしていることが周囲に知られないようにするには
副業は法律違反ではありません。が、企業によっては副業を禁止しているところも多く、副業をしていることが知られると、懲戒処分の対象になる可能性もあります。
副業を始めるときには、勤務先の就業規則を事前に確認しておきましょう。
たとえ会社で副業が認められていたとしても、自分が副業をしている事実を知られたくないという人もいますよね。
ここでは副業が周りの人に知られないようにするための方法を解説します。
誰にも話さない
自分は副業のことを話さないと思っていても、状況が変われば話してしまうことがあります。
例えば、副業で売上が増えたときは嬉しくて、誰かに話したくなってしまうことも。
特に、仕事の同僚などと飲み会に行くときには注意が必要です。
お酒を飲むと、話してしまう確率が上がります。
どうしても話したいときは、家族だけに話すと決めるなど、話す範囲を限定するようにしましょう。
SNSからの身バレに注意
副業を始めると、SNSなどで副業仲間を作る場合や集客などに使うことが多くあります。
しかし、連絡先などの情報などからSNSの情報が漏れる可能性があります。
情報が漏れないようにSNSの設定を変えることや、自分の顔写真や本名を出さないなど工夫しましょう。
確定申告を必ずする
確定申告が必要であるのにも関わらず、していなければ税務調査の対象になる場合があります。
そうなれば、調査が職場に入る場合も考えられます。
確定申告が必要な場合は、必ずするようにしましょう。
住民税は自分で納付する
会社員であれば、住民税は給与から天引きされるのが一般的です。
住民税は収入の金額に応じて変わるため、副業収入が多ければ住民税も上がります。
会社の同僚と給料は同じなのに、住民税が高ければおかしいと思われるでしょう。
そこで確定申告の際に、副業分の納付方法を「普通徴収」にしましょう。
こうすれば、副業分の納付書が自宅に送付されて、自分で納税することができます。
ただし、アルバイトのように会社と雇用関係のある副業は、基本的に本業と別に住民税を納付することができないので注意しましょう。
まとめ
- 初期費用をかけずに会社員ができる副業は、不用品販売、SNS運用代行など
- スキマ時間に会社員ができる副業は、ポイントサイト、アンケートモニターなど
- 会社員が稼げる副業は、ブログアフィリエイト、動画配信など
- 会社員の副業メリットは、収入アップ、スキルアップ、将来のリスクヘッジ
- 会社員の副業デメリットは、本職がおろそかになる恐れ、収益が不確実、確定申告が必要な場合
「初期費用をかけたくない人」「スキマ時間に副業をしたい人」「多くの副収入を狙いたい人」に向けて、それぞれ5つのおすすめの副業を紹介しました。
また、会社員が副業をするメリットとデメリットついても解説しました。
ぜひ、この記事を参考に自分に合った副業を見つけてください。