- 「私に対する上司の態度、ほかの人と違う気が……」
- 「今まで関係がうまくいっていた上司が、最近そっけないのは気のせい?」
上司の自分に対する対応が悪いと、「もしかして嫌われているのでは?」と誰でも不安になるでしょう。
本記事では上司が嫌いな部下にとる態度でありがちなものや、対処法について解説します。
上司の態度が悪いのは気のせいなのか、なんらかの理由で嫌われている可能性があるのかを判断して、対策を立てましょう。
上司が嫌いな部下に取る態度
自分に対する態度の悪さが上司個人の問題なのか嫌われているのかどうかは、周りの人に対する対応と比較すると判断しやすくなります。
上司から嫌われている可能性が高いサインには以下のようなものがあります。
無視してくる・会話をしてくれない
- 「仕事の進捗について報告したい」
- 「仕事の進め方が合っているのか相談したい」
- 「対応をお願いしたいことがある」
でも、上司はいつも話しかけにくい態度をしているし、聞こえているのかいないのか話しかけてもろくに会話をしてくれない……。
あるいは、挨拶をしても無視されてしまう。
上司に自分がいないかのような対応をされると、「何か悪いところがあったのだろうか」と不安でいっぱいになるのではないでしょうか。
自分の存在意義がわからなくなるうえに信頼関係も育たないような上司の対応は、「コミュニケーションも取りたくない」「自分の不快さを示したい」態度の表れかもしれません。
近くに行くと笑顔が消える・そっけない
会社でありがちな嫌な場面が、「ほかの人と楽しげに談笑しているのに自分が入ろうとすると急に笑顔を消して会話を止める」です。
あからさまでなくても、自分が話しかけたり質問したりしたときだけ、返事が「いいんじゃない」や「はい」だけ、もしくは返事すらなく無言でうなずくだけなど、明らかに対応がそっけない……。
故意なのか故意じゃないのかは別として、好意的に思われているとはいえません。
口調がきつい・目つきが悪い
話を切り出す前からにらまれる、もしくは自分が質問や失敗をしたときだけほかの人に比べて口調が非難めいている……。
自分の対応に関わらず上司の態度がいつもきついときは、なんらかの理由であなたの言動にいらだっているため態度に出てしまっている可能性があります。
目を合わせてくれない
話に返事はしてもらえるけれど、ろくに目を合わせてくれない場合は、嫌われているのかどうかの判断が少し難しいです。
業務が忙しい、あるいは難航していて上司本人に余裕がないケースもあるためです。
嫌われているのか上司本人の問題なのかは「常に目を合わせてくれない」か「自分にだけ目を合わせてくれないのか」、どちらの行動に当てはまっているかである程度判断できます。
目を合わせてくれなければ確実に嫌われているとは限りませんが、少なくとも「きちんと対応するに値しない」と考えられている可能性は高く、あまりよい兆候ではありません。
意見を全否定してくる
もともと「自分の意見こそが正しい」と考えていて部下の意見は否定から入るタイプの上司も多いですが、意見を言ってもまったく聞く余地がない場合には嫌われている可能性もあります。
特に意見に対しての否定だけでなく、個人に対するダメ出しにまで及ぶような場合は、信頼度も好感度も低いと考えてよいでしょう。
部下が上司に嫌われていると仕事にも悪影響が出る
上司に嫌われている特徴にあてはまったからといって、確実に嫌われているとは限りません。
上司に限らず、最初はよくわからなくてあまり関わらなかったけれど、どういう人間かわかって話しやすくなったような経験は誰しも一度はあるのではないでしょうか。
また、もし嫌われていても、その評価がずっと続くとも限りません。
一緒に仕事をしていくうちに印象が変わったり、仕事ぶりから見直してもらえたりすることもあります。
しかし、もし嫌われている状態が続いた場合には、仕事にも影響が出てきます。
業務に支障が出る
上司によっては、「嫌いだからどうなろうが知ったことじゃない」と、嫌いな部下が困っていようと放置する場合もあります。
私情とは別に仕事に関してはきちんと対応してくれる上司ならよいですが、必要な対応をしてもらえないようだと業務に支障が出てしまいます。
また、報告がしにくい状態が進むと誤解を生みやすく、誤った進め方をした結果、業務のミスにつながる可能性もあるでしょう。
さらに上司の権限が強いようなチームの場合には、「自分まで巻き込まれて上司に嫌われたら困る」と同僚の協力も得られにくくなる可能性も考えられます。
そのままの状態だと出世できなくなる
多くの人が「上司に嫌われたら終わり」と多少の不服や不満があっても我慢するのは、上司に嫌われると出世しにくくなるためです。
上司に嫌われていたら、昇進に必要な評価も低くなります。
しかも、昇進に値する実績をあげられるような業務は気に入っている部下に回し、実績につながりにくい業務を押しつけられる可能性もあります。
直接上司が昇進の邪魔にはならなくても、上司とのコミュニケーション不全で業務がスムーズに進みにくく、思うような実績が出せなくなり出世が遠のくかもしれません。
上司と部下で関係がうまくいかないときの対処法
上司との関係が良好になるとまではいかなくても、せめて今より関係をよくしたり、今以上に悪くならないようにしたりしたいと思う方もいるのではないでしょうか。
上司との関係がうまくいかないときは、以下の対処法を試してみましょう。
仕事だけに関するやり取りをする
上司に嫌われていると気にすれば気にするだけ、余計気になってしまいかえって上司の気に障る可能性も高くなります。
気持ちを切り替えるのはなかなか難しいですが、「上司に嫌われているけれども、気にしない」のもひとつの方法です。
上司との関係を割り切り、「仕事さえ進めばいい」と個人的な交流は避け、業務に関する必要な問題についてだけ最低限のやり取りをしましょう。
「仕事は仕事」と割り切って冷静に業務を滞りなく進めることに集中すれば、対照的な上司の私情の入った態度は周りから見て目立ちます。
周囲の目を気にして上司の態度が軟化するかもしれません。
勘違いや誤解があるなら説明する
仕事に対するスタンスや性格の違い、情報不足などから起こる上司の勘違いや誤解によって、関係が悪くなっている可能性もあります。
勘違いや誤解で反感を持たれているのがはっきりしている場合には、チャンスがあれば上司の認識が誤っている点について弁明をするとよいでしょう。
そもそも話を聞いてもらえないときには、メモで簡潔にまとめて伝えるのも効果的です。
もし自分が弱い立場なら周囲を味方につける
上司との立場差が大きく話を聞いてもらえないようなときには、周囲の同僚たちやほかの部署で上司と対等に話せるような人に協力してもらえないかお願いするのもよいでしょう。
協力してもらえる人がすぐに見つからなくても、周囲から味方の数を増やしていければ、何かの機会にあなたの立場や意見をサポートしてくれるかもしれません。
積極的な協力がもらえなくても、周囲に上司との関係に問題があると認識してもらうだけでも理不尽な対応への抑止力となります。
ただし「告げ口」と思われて余計上司の反感を買わないように、一方的な悪口にならないように注意しましょう。
嫌われる部下の特徴
上司に問題がある場合ももちろんありますが、自分の言動が上司に反感を買う原因となっている可能性はないでしょうか?
もし心あたりがあれば、改善するように意識すれば上司の態度が変わる可能性もあります。
以下で嫌われやすい部下の特徴について解説します。
態度やマナーが悪い
上下関係をあまり気にしないタイプや上下関係を重要視するタイプと、上司の考えかたもさまざまです。
上下関係を気にするタイプの上司だった場合、目上を尊重する態度が足りないと、悪意がなくても「態度がなっていない」と反感を買ってしまう可能性も高いでしょう。
さらに上司にだけでなく、取引先や顧客に対してのマナーが不足していると、日々のいらだちの積み重ねが「嫌い」と思うきっかけとなりやすいです。
もう一つ考えたいのが、日頃の自分の態度が上司の態度を引き起こしている可能性です。
「この上司が嫌い、苦手だ」と思う態度が知らず知らずのうちに出てしまい、相手に伝わっているためにお互いの印象が悪くなる悪循環となっているかもしれません。
いったん自分の態度やマナーについても振り返って、問題がないか確認しましょう。
自分の非を認めずに反省しない
「何度注意しても同じことを繰り返す」のも、部下に対して悪い印象を持つ大きな原因です。
上司部下に限らず、反省もせずに同じミスを繰り返す人によい印象を持ち続けるのは難しいでしょう。
いくら言っても改善しないとなれば、「自分の話を聞く気がない」「言っても無駄」となり、諦めから無関心な態度に変わる可能性は十分にあり得ます。
同様に、言い逃ればかりで自分の非を認めないのも「無責任」「協調性がない」と判断されて印象が悪くなる一方です。
勝手な行動が多い
上司は自分とは経験も業務の範囲だけでなく、視座も違います。
経験が浅い人にありがちなのが、「自分の狭い範囲で判断してよかれと思って勝手に行動してしまう」ことです。
「報告がない」「勝手に進めるな」などと上司に言われた場面はないでしょうか?
多くの上司は個々の部下の動きを把握したうえで業務全体を進めており、部下よりも広い範囲で物事を考えています。
そのため、部下が報告なしに自分の判断で勝手に業務を進めると、今までの段取りや思惑が台無しになってしまいます。
勝手な行動が多いと、「周りのことを考えられない」「考えが足りない」と上司の反感を買うだけでなく、「どうせ勝手に進めてしまうのだろう」と重要な仕事を与えないようになるかもしれません。
どうしても上司と合わないときは?
今まで解説してきた特徴を確認したうえで、「やっぱり上司に嫌われているかもしれないが、心あたりもない」と思うのなら、上司に問題があるのかもしれません。
また、上司との相性の問題から対処法を試しても関係改善が見込めない場合もあるでしょう。
いずれにしろ、どうしても上司と折り合いが悪い状態が続くのなら、退職を検討するのもおすすめです。
会社は仕事をするために行くところなのに、仕事以外のことで悩んで苦しい思いを続けるのは、現在の問題だけでなく自分の将来のためにもよくありません。
自分の心の安定と将来のためにも、環境を変えてみるのもよいのではないでしょうか。
しかし、退職を検討するほど関係が悪化している上司に、退職を切り出してスムーズに話を進めるのは難しいかもしれません。
退職交渉が難しいときは、退職代行サービスを利用してみてはどうでしょうか。
退職代行サービスでは、退職の連絡から必要書類や返却物などの退職手続きまで、会社とのやり取りを自分の代わりにおこなってくれます。
直接やり取りをしなくて済むため、上司と話すのも精神的な負担となるような状態の人には心強いサービスです。
しかも即日退職が可能な退職代行サービスも多く、自分で退職手続きをした場合の「手続きが完了するまで辞める会社とのやり取りが続くストレス」からも解放されます。
退職まで嫌な思いをして次の就職にスムーズに進めないくらいなら、退職代行の利用をおすすめします。
詳細は以下の記事で紹介しています。ぜひ検討してみてください。
関連記事:退職代行サービス19選|目的別ランキング!失敗しない選び方のコツを紹介
まとめ
- 上司に嫌われている可能性のあるサインは目線や会話、意見の「拒否」があるかどうか
- 上司に嫌われているままだと、業務に支障が出るだけでなく出世もしにくくなるので早めの対応が必要になる
- 上司との関係がうまくいかないときは、最小限の仕事のやり取りにとどめ、周りを味方に付けて誤解を解くように努める
- 自分の態度や勝手な行動が上司の反感を買う原因となっていないか一度振り返ってみよう
- 現在の仕事がスムーズでないと、将来のキャリアにも関わるのでどうしても上司と合わないときは退職も検討するべき
- コミュニケーションが十分に取れない上司に退職を伝えるのが難しい場合には退職代行サービスの利用がおすすめ
上司に嫌われているかどうかも気になりますが、そもそも「嫌われているかも」と不安に思う時点で、自分の将来のためにならない職場かもしれません。
上司との関係が改善しないようなら、すっきりと退職してより自分に合った職場を見つけるチャンスに変えるのもひとつの方法ではないでしょうか。