本記事は、こんな方におすすめです。
- 赤帽について詳しく知りたい方
- 赤帽を副業で始めるメリットとデメリットを知りたい方
- 副業で赤帽を始めるまでの手順が知りたい方
赤帽で副業を始めたいけど赤帽の収入や赤帽の仕組み、赤帽の仕事内容がわからない方が多いのではないでしょうか。
本記事では、赤帽で副業を始めたい方向けに、赤帽の特徴やメリット、デメリットを紹介します。
また赤帽で副業を始めるまでの流れを詳しく解説しているので、ぜひ最後まで読んでみてください。
赤帽について
赤帽で副業を始める前に、赤帽がどんな組織なのかを事前に知っておきましょう。
赤帽について詳しく知らない方へ向けて、赤帽の特徴や仕組みを下記の3つに分けて紹介します。
一つずつ詳しく解説します。
赤帽とは
赤帽とは、軽貨物運送業を営む個人事業主の集まりで構成された協同組合組織です。
つまり赤帽という名前の運送会社があるわけではなく、独立した個人事業主で組織されたものを赤帽と呼びます。
全国各地に拠点を持っているのも特徴の1つです。
全国に44箇所ある赤帽協同組合に所属している11,000人の赤帽組合員が、「荷主さんの心を運ぶ赤帽車」をモットーに活動しています。
赤帽は(社)日本フライチャイズチェーン協会の正会員なので、フライチャイズの経営手法の一部を組織運営に取り入れています。
社会性の高い組織が保有する赤帽マークを、新規加入組合員であってもすぐに使用できるのが赤帽組織の特徴です。
赤帽の仕事内容
赤帽は引越し作業をするイメージが強いですが、正しくは引越し業者ではなく軽貨物運送業者に含まれます。
赤帽の主な仕事内容は、下記のとおりです。
- 配送業務
- 荷卸の補助作業
- 新聞・医療品、医薬品などの配送
- 法人顧客の宅配業務
- 雑誌、カタログ等の配送
赤帽のドライバーは、貨物軽自動車運送業を営む「個人事業主」なので、自らが経営者となってハンドルを握り、物流業界で働くことになります。
法人取引が主な仕事なので、メインは平日で再配達等の負担もなく、「長距離・大量・多額」の仕事が基本です。
また自分のペースに合わせて営業をおこない、取引先を増やして株式会社の設立や、本部や仲間からの依頼をこなして安定収入につなげていきましょう。
赤帽の収入目安
赤帽は完全出来高制なので、人によって収入が異なります。
参考までに赤帽で働いている方の収入モデルケースを紹介します。
40代女性:開業6年目で月収45万円
40代男性:開業4年目で月収55万円
40代男性:開業1年未満で月収120万円
参照:赤帽で開業|赤帽加入案内
自分の努力次第で月収50万円以上の売り上げを目指せます。
やる気がある方は、赤帽の副業を始めてみましょう。
赤帽で副業をするメリット5つ
赤帽で副業をするとさまざまなメリットがあります。
赤帽で副業を始めた場合のメリットは、下記のとおりです。
一つずつ詳しく解説していきます。
働いた分だけ収入が増える
赤帽は完全出来高制なので、頑張って働いた分だけ収入が増えていきます。
また自分の頑張りが収入に直結するため、仕事に対するやりがいを感じやすいのもポイントです。
収入を増やすために努力できる方は、働いた分だけ収入が増える赤帽の副業をおすすめします。
福利厚生が充実している
赤帽は雇用形態は個人事業主ですが、福利厚生制度を活用できます。
赤帽で活用できる福利厚生は、下記のとおりです。
- 共済会制度
- 一人親方労災保険制度
- 国民年金基金
- Akabou-Net(赤帽組合員Webコミュニティー)
- 各組合の福利厚生
共済会制度では、死亡弔慰金(最高300万円)や結婚祝金、傷病見舞金、健康診断受診費用補助金などを受給できます。赤帽共済会の会費は月額1,500円です。
一人親方労災保険制度は、一般的に個人事業主がかけられない業務上で発生した災害についての補償や救済(医療費・休業補償)を受けられます。
赤帽では組合員の方がゆとりある老後生活を送るために、国民年金基金制度が利用できます。
Akabou-Net(赤帽組合員Webコミュニティー)は、月額650円(税別)で利用ができる赤帽会員のためのインターネットコミュニティサービスです。
自分の専用ホームページが持てたり、スケジュール管理ツールが使えたりなどの支援サービスを安価で利用できます。
個人事業主は一般的に福利厚生を利用できませんが、赤帽では共済会制度や労災保険などの充実した福利厚生を利用できるので、安心して仕事に取り組めます。
組合員同士でつながりができる
赤帽で副業を始めると、組合員同士でつながりができます。
赤帽は日本全国に44の組合があり、赤帽の組合員は約8,000人いるので、圧倒的な組織力があります。
またAkabou-Net(赤帽組合員Webコミュニティー)に入会すると、全国各地にいる組合員と情報交換や交流ができます。
仲間と切磋琢磨して働きたい方は、副業で赤帽を始めるのがおすすめです。
個人事業主は孤独で寂しいイメージですが、副業を赤帽で始めれば孤独感を感じずに事業に取り組めます。
自分のペースで仕事ができる
赤帽は雇用形態が個人事業主になるため、自分の好きな時間に自由な働き方ができます。
自分のペースで副業したい方には、赤帽がおすすめです。
例えば、土日のみや週3日だけ仕事をするなどの勤務日数や作業量を自分好みに変えられます。
自分好みを日程に変更できるのは魅力的ですが、ある程度の日数働かないと収入は増えていきません。
赤帽は自分のペースで働けるうえ、働き方次第で本業以上の収入を稼げます。
しかし完全出来高制なので収入を増やすためには、努力し続ける姿勢が大事です。
定年がない
赤帽は、一般的な会社と違い個人事業主が集まって働く協同組合なので、定年制度がありません。
赤帽は定年制度がないので、長期的に働きたい方におすすめの副業です。
長く働くためには体調管理が大事です。赤帽では福利厚生が充実しているので、体調面でも組合がサポートしてくれます。
定年を迎え、気力と体力はあるが時間を持て余している方の第2のキャリアを歩んでいくという働き方もあるほど、赤帽の仕事は魅力的です。
赤帽で副業をするデメリット3つ
赤帽で副業をするメリットはたくさんありますが、デメリットもいくつか存在します。
赤帽のデメリットは、下記のとおりです。
デメリットを理解しておくと、赤帽は自分に合った副業なのかを知ることができます。
それでは一つずつ解説していきます。
コストがかかる
パソコン一つでできる副業と違い、副業を赤帽で始めるためには多額のコストがかかってしまいます。
赤帽の雇用形態は個人事業主なので、副業を始めるためには開業資金とランニングコストがかかります。
赤帽を始めるまでにかかる費用は、下記のとおりです。
- 車両代金
- 加入手数料
- 自動車保険
- 出資金
赤帽から脱退した場合、出資金は返金されます。
副業で赤帽を始めるためには多額のコストがかかりますが、知名度と歴史のある赤帽ブランドを新規加入した組合員でも活用できるのが魅力的です。
営業活動が必要
赤帽で一定の仕事を獲得していくためには、自分で営業活動をする必要があります。
赤帽ではある程度仕事を紹介してもらえますが、紹介された仕事だけでは収入が安定しません。
また赤帽から紹介された仕事には、斡旋手数料がかかってしまいます。
収入を安定させているほとんどの方は、自らが営業して仕事を獲得しています。
自分で見つけた顧客からの仕事には、斡旋手数料が一切かからないため直接営業して獲得した仕事の方が収入が多いです。
赤帽で稼いでいくためには、つねに営業活動をおこない、新規顧客を獲得できるかが重要です。
体力面で負担が大きい
副業で赤帽を始めると体力面での負担が増えます。
ダブルワークは土日などの休みを削りながら仕事をするので疲れが溜まりやすいです。
休みを取らずに働き続けると、気付かないうちに体調不良になる可能性があります。
最初は荷物が少ない業務から始めて、作業に慣れたら荷物を増やしていくのも一つの案です。
配達場所に着いたら、荷物を運び、荷物を運んだら次の配達先に移動する。この作業を何回も繰り返すので、体力に自信がない方は厳しいです。
副業で赤帽を始める場合は、本業との兼ね合いを考えながら活動していきましょう。
副業で赤帽を始めるために必要な資金
副業で赤帽を始めるためには、開業するための資金や事業を継続するために必要な費用を定期的に支払わなければいけません。
必要な資金は、下記のとおりです。
1つずつ詳しく解説します。
初期資金
副業で赤帽を始めるためには、初期資金を必ず支払います。
赤帽の雇用形態は個人事業主なので、独立して仕事をするために必要な車両代金や加入手数料、自動車保険など、開業するための資金がかかります。
赤帽へ加入するときにかかる初期資金の目安は、32.5万円〜245.8万円ほどの資金が必要です。
新車購入の場合は105万円〜150万円が目安です。
参照:赤帽で開業|赤帽加入案内
赤帽車はローンを組めたり、先輩ドライバーから中古で購入できたりします。
車両の購入に関するお問い合わせは、開業する際に必ず参加が必要な説明会で相談できます。
ランニングコスト
副業で赤帽を始めると、運転費用や維持費用などといったランニングコストを定期的に支払わなければいけません。
ランニングコストには、下記の2つがかかります。
- 組織賦課金
- 斡旋手数料
組織賦課金とは、組合の事業活動に必要な費用にかかる支出に充当するために、組合員に負担してもらうお金のことです。
赤帽の組織賦課金は、都道府県ごとに違いがありますが1ヵ月15,000円ほどかかります。
斡旋手数料とは、顧客や人材などの斡旋や仲介を行う業者が、斡旋した案件に対して請求する手数料のことです。
赤帽では組織から斡旋された仕事だけに10%から15%の手数料がかかります。
つまり自分で営業して獲得した仕事には手数料が一切かかりません。
赤帽のランニングコストは、月の稼ぎによって変わってきます。
副業を始めた頃は、基本的に組合から仕事を斡旋してもらえます。
手数料を取られたくない方は、自ら営業して仕事を獲得しましょう。
副業で赤帽を始めるまでの流れ
副業で赤帽を始めるまでの流れを紹介します。
赤帽は下記の流れで仕事を始めていきます。
一つずつ詳しく解説します。
組合説明会に参加する
赤帽に加入するためには、組合事業説明会への参加が必須です。
組合事業説明会の内容は、下記のとおりです。
- 軽荷物運送業界と赤帽の特色
- 赤帽の誕生から現在まで
- 赤帽のメリット・デメリット
- 成功事例・失敗事例
- 赤帽についてのムービー
- 開業までのスケジュール
- その他質疑応答
説明会は各都道府県で開催されるので、お住まいのエリアで希望する日程を公式ホームページから予約してください。
なお、新型ウイルスや通信の5G化などもあり、オンライン説明会に参加できるようになりました。
オンライン説明会は、パソコンかスマートフォン(パソコン推奨)とマイク、イヤホンかスピーカーがあれば参加できます。
オンライン説明会の内容は、実際の説明会と変わらないので、実際の説明会にいけない方におすすめです。
オンライン説明会をすべてご覧いただくと、実際の説明会に参加したことになります。
面接を受ける
説明会を受けた方は、組合へ加入するために面接を受けます。
面接では、所定の申込書と履歴書を提出してください。
面接終了後は、理事会にて入会の合否が決定されます。
赤帽加入が決定した方は、加入手数料を支払い、運輸支局に提出する書類の作成指導を受けます。
また、活動するにあたって必要な運送店名も入会時に決めるので、事前に店名を考えておきましょう。
申請書類を提出する
職員に同行のうえ、入会時に作成した書類を運輸支局に提出してください。
提出当日には聴聞もあります。
聴聞終了後、貨物軽自動車運送事業営業許可(営業ナンバー)が交付されます。
車両契約をおこなう
営業ナンバーが交付されたら、赤帽車両の購入契約をおこないます。
赤帽車両は、使用用途によりトラックやパネルバン、バン、オープンバンを選べます。
支払いには分割払いやリースがあるので、一括で購入できない方は検討してください。
赤帽車両はこれから仕事でずっと使っていくので、組合担当者とよく相談して決めましょう。
車両契約と同時にGPS付き携帯電話も配布されます。
取引先に近い空車を配車するGPS配車をおこなうためです。
研修会に参加する
車両契約が完了したら、2日間の研修を受講します。
研修の内容は、下記のとおりです。
- 営業の方法
- 伝票処理
- 配車規則
- 福利厚生
- 税務申告
- 交通安全など
研修では、運送業務として必要な事前知識を習得してもらいます。
業務を始める
赤帽車が納車され、準備が完了したら赤帽としての業務を開始します。
業務開始までの日数は最短で1ヵ月半です。
業務スタート直後は、基礎的な運送の実技を習得してもらいながら、徐々に個人事業主としてスキルを習得していきます。
業務に慣れてきたら自分にぴったりのワークスタイルを探していきましょう。
【まとめ】副業で赤帽を始めてみよう
本記事では、赤帽の仕組みや仕事内容、赤帽で副業をするメリットとデメリット、赤帽で副業を始めるまでの流れを紹介しました。
赤帽についてまとめると、下記のとおりになります。
- 赤帽は、軽貨物運送業を営む個人事業主で構成された協同組合組織
- 赤帽のメリットは、福利厚生の充実・自分のペースで仕事可能・働いた分だけ収入
- 赤帽のデメリットは、コストがかかる・営業が必要・体力面での負担が大きい
- 副業で赤帽を始めるためには、説明会や面接、赤帽契約、研修をする必要あり
赤帽は、運転が好きな方や自分のペースで仕事がしたい方におすすめの副業です。
赤帽で副業をするためには、組合説明会への参加が必須なので、公式ホームページから予約しましょう。