妊娠して退職したいけど、仕事を辞めてもいいのだろうかと悩む女性は少なくありません。
体調や職場環境を考慮しながら、自分に合う選択をする必要があるといえるでしょう。
やるべき手続きや辞めるタイミングがわかると、これから自分がどうすべきかがみえてくるはずです。
この記事では、妊娠中に仕事をスムーズ辞める方法を解説します。
妊娠中に仕事を辞めたいと感じる理由
妊娠中に仕事を辞めたいと感じる人はめずらしくなく、どうしようかと多くの人が抱える悩みでもあります。
とくに体調の変化を感じると、これから職場環境に対応していけるか不安になるものです。
ここでは、妊娠中に仕事を辞めたくなる理由を解説します。
体調が仕事に影響しないか不安
とくに妊娠初期はつわりで体調が安定せず、仕事に影響するのではないかと不安になる多いようです。
具合が悪くて出勤がしんどくなり、仕事を辞めたいという感情が高まることも原因のひとつといえるでしょう。
つわりのピークは妊娠8〜10週目あたりなので、体が安定してからは気持ちが楽になるかもしれません。
ストレスの影響が出ないか不安
仕事や日常生活のストレスが、母体やお腹の中の赤ちゃんに影響しないかと心配になる人もいるようです。
働いていると職場環境にイライラしたり、ストレスを日常生活に持ち込んでしまったりするのはめずらしいことではありません。
赤ちゃんに健康に生まれてきてほしいという思いから、ストレスのない生活をおくろうと考えて仕事を辞めたくなる人がいるようです。
しっかり休みを取れるか不安
育休や産休をしっかり取れるかが不安で、仕事を辞めたくなる人もいます。
先に妊娠・出産した社員が休みを取れていない場合、自分も休暇を取れないのではないかという考えが頭をよぎるものです。
もっとママにやさしい職場で働きたくなるのは、当然の感情でしょう。
今の仕事に復帰できるか不安
産休後や育休中に今の仕事やポジションに戻れる確証がなく、退職を視野に入れる人もいるようです。
今までと同様の働き方をしたいのに、できなくなるのではないかと心配になりがち。
また、育休や産休を取ることをよく思わない人がいると、職場にいづらくなるものです。
妊娠しても仕事が辞められないと思う理由
働き続ける不安を抱える反面、辞めない方がいいのではないかという思いを持つ人も少なくありません。
出産後の状況を考えると、現状維持の方が得策だと感じることが理由のようです。
ここでは、妊娠しても仕事を辞められないと思う理由を解説します。
子育て費用がかかるから
子どもが生まれると、保育園料や生活費など子育て費用がかかります。
養育費は子が大きくなるにつれて増えがちで、進学や習い事のような費用の捻出も必要です。
仕事を退職すると定期的な収入がないうえ、再就職するにも今と同等の給与をもらえる保証はありません。
多少つらくても、職場に在籍している方が安全だと考えてしまうのでしょう。
出産後に正社員になりたいから
今の会社で正社員になれる見込みがある場合、仕事を辞めるかどうか悩みどころです。
出産後すぐに社員として働ける会社が限られる中、正社員になれる可能性がある環境は恵まれているといえるでしょう。
安定した収入を得られる点や、キャリアを続けられることは大きなメリットといえます。
正社員へのチャンスを逃してしまうのではという思いから、退職に踏み切れないのです。
円満退職を望めないかもしれないから
人手不足や人間関係が原因で、円満退職を望めず退職を踏みとどまる人もいます。
産休や育休後に復帰を期待されている場合は、なおさら仕事を辞めにくいものです。
子どもができることをよく思っていない人がいると、そもそも妊娠したことを言い出せないケースもあります。
円満退職ができないなら、仕事を続ける方がましだと考えてしまうのです。
妊娠したらすぐにやるべきこととは?
妊娠は早くて5週目以降にわかるので、発覚したらすべきことを押さえておきたいものです。
職場の協力を得ながら、今後の生活について検討しましょう。
ここでは、妊娠したらすぐにやるべきことを解説します。
直属の上司に報告
妊娠がわかったら直属の上司に妊娠を報告し、今後の働き方について相談しましょう。
つわりや体調不良などで仕事を休むことがあるかもしれないので、情報共有が必要です。
職場も妊婦には無理をさせないよう配慮をしてくれるはずなので、妊娠初期に上司へ伝えましょう。
受け取れるお金や制度を確認
妊娠すると国や会社から受けられる給付があるので、自分がどれに該当するかを確認すべきです。
会社に勤めているかどうかでも利用できる制度は変わるので、退職を考える人は辞めるタイミングと併せて考えるべきでしょう。
退職後にもらえる給付については、後述します。
出産後に転職するかどうか考える
退職を考える場合、出産後に転職するかどうか考えておく必要があります。
一般的には育休が終わってから就職すると、育児のペースが掴めてくるうえ体調的にも安心です。
しばらく育児に専念したいなら、子どもが大きくなるまで専業主婦になる選択肢もあります。
家族と相談のうえ、出産後の計画を立てておくと準備しやすいでしょう。
退職して後悔しないかを考える
金銭面やキャリアなどを踏まえて、今の会社を退職して後悔しないかを考えましょう。
出産の有無にかかわらず、退職後に今より条件のよい職に就ける保証はありません。
また、子どもが生まれてからは急な発熱や保育園の迎えなど、これまでよりも職場からの理解が必要となる場面が増えてきます。
新しい職場よりも慣れた環境で働き続けることの方が有利な場合もあるので、本当に退職していいかをよく考えましょう。
妊娠で辞めるタイミングとは
妊娠で退職を考える際、仕事を辞めるタイミングが気になるところです。
自身の体調やメリット・デメリットを考慮し、ベストな選択をしましょう。
ここでは、妊娠で仕事を辞めるタイミングを解説します。
体調が安定しているとき
つわりが落ち着いてくる妊娠12週目あたりに、退職を考えるという方法です。
体調が不安定な妊娠初期は有給を利用する方が、金銭的に負担が少ないというメリットがあります。
体調がすぐれないと引き継ぎがうまく進まないケースもあるので、なるべく落ち着いてから辞めるべきでしょう。
仕事内容で判断する
職場に妊婦であることを伝えると、ある程度業務内容を考慮してくれる会社は多いものです。
ただし、人手不足などが理由で過労を避けられない職場は少なくありません。
仕事内容の配慮が見込めないなら、早々に退職を検討してもよいでしょう。
妊娠で辞めるメリット
妊娠で仕事を辞めるメリットとしては、ストレスを受けずに出産を迎えられる点が挙げられます。
過労やストレスは母体へのリスクがあるので、なるべく避けたいものです。
子どもを安心して出産できるよう、金銭面や体調面の準備を整えることもできます。
妊娠で辞めるデメリット
仕事を辞めると受けられない制度があるので、あらかじめ知っておく必要があります。
たとえば育児で働けない間の収入を補うための育児休業給付金や、出産手当金などです。
収入の有無は生活の質に直結するので、金銭面の不安がある人は退職をよく検討すべきでしょう。
妊娠で辞めるときに必要な書類
妊娠で辞めるときに必要な書類を、あらかじめ知っておくと、慌てずに対応できるはずです。
自分にあてはまりそうなケースから、準備物を確認しておきましょう。
ここでは、妊娠で辞めるときに必要な書類について解説します。
失業保険を受給する場合
妊婦のため30日以上就職できないことを申請すると、失業保険の受給を最大3年間伸ばせる制度があります。
申請には雇用保険被保険者離職票や身分証、印鑑や証明写真をハローワークに持参して登録しましょう。
雇用保険被保険者離職票は退職後1ヶ月ほどで会社から郵送されるので、再就職を考えている人は大事にとっておくべきです。
国民健康保険に加入する場合
夫の健康保険に扶養家族として加入するか、今の健康保険を任意継続する以外は国民健康保険に入る必要があります。
こちらも雇用保険被保険者離職票が必要になるので、退職後に職場から届いたら市区町村役場で手続きを行いましょう。
確定申告をする場合
退職後に税金の還付を受ける場合は、確定申告する必要があります。
妊娠・出産の医療費も控除の対象になるので、準備しておくとよいでしょう。
退職後1ヶ月ほどで会社から源泉徴収票が送られてくるので、確定申告の時期まで大事に保管しておきます。
妊娠時に使える退職代行サービス
退職代行とは辞職の意思表示を任せられるサービスのことで、近年知名度が上がっています。
出社せずに仕事を辞められるので、さまざまな事情を抱えた妊娠中の女性にもおすすめです。
ここでは、妊娠時に使える退職代行サービスについて解説します。
当サイトおすすめの退職代行jobs
退職代行Jobsは申し込み手続きを最短30分で行えるうえ、全国どこからでも利用可能な業者です。
退職の意思表示にとどまらず、有休消化の交渉もできるので無駄のない辞職を目指せます。
弁護士や労働組合と連携しており、違法性がなく安心です。
料金は後払いも可能なので、手元にお金がない人でもすぐに退職することができます。
引っ越しや転職活動のサポートなど、仕事を辞めてからの支援も充実しているので、ワンストップで新生活を迎えたい人におすすめです。
退職代行ガーディアン
退職代行ガーディアンは年中無休で全国どこからでも利用可能なうえ、リーズナブルな価格で依頼できる業者です。
東京都労働委員会に認証されており、違法の心配はありません。
また、即日対応も可能なので退職を思い立ったときに申し込んでも、速やかに代行業務を行ってくれます。
料金は一律で連絡頻度にかかわらず、追加費用がまったくかからない点も安心です。
安全かつ確実性のある業者がいいけど、料金はなるべく抑えたいという人は利用を検討してみましょう。
わたしNEXT
わたしNEXTは、女性特有の悩みに寄り添うサービスを行う業者です。
創業18年のノウハウを活かし、口コミランキングや顧客満足度、対応スピードなど、さまざまな分野で業界1位を記録しています。
出社せずに仕事を辞められる安心感から、リピーターが多いことも特徴のひとつです。
アフターサポートとして退職代行後も会社との間に入り、利用者をフォローする安心の取り組みが行われています。
利用料金はアルバイトや社員のように職種によって異なるので、利用の際はあらかじめ金額を確認しておきましょう。
弁護士法人みやび
弁護士法人みやびは他社では対応できなかった、むずかしいケースにも対応できる頼もしい業者です。
代行業務をすべて弁護士が行うので有休消化や未払い賃金、損害賠償請求への対応も任せられます。
新聞をはじめとする多くのメディアでの紹介実績があることも特徴のひとつといえるでしょう。
初回の無料相談では、専門スタッフがどれくらいの期間で退職できるかを答えてくれます。
事務所は東京に構えていますが、全国からリモートで利用可能なので、気になる人は問い合わせてみましょう。
退職代行SARABA
退職代行SARABAは労働組合運営で、メディアでの紹介実績が豊富な業者です。
交渉が認められているため違法性がなく、仮に退職できなかった場合は100%返金保証を受けられます。
初回の問い合わせはLINEやメールのほかに電話でも受け付けているので、相談を口頭で行いたい人におすすめです。
申し込むと行政書士監修の退職届のプレゼントや、成功率の高い有休消化サポートを受けられます。
ほかにも転職サポートのサービスを受けられる、安心感のある業者です。
妊娠で辞めた後に利用できる制度は?
妊娠で仕事を辞めたあと、受け取れる給付金や一時金について気になる人もいるでしょう。
妊娠・出産費用は高額になりやすいので、あらかじめ制度について知っておくと安心です。
ここでは、妊娠で辞めた後に利用できる制度を紹介します。
出産育児一時金
夫や家族の健康保険に扶養として加入している場合、出産育児一時金として1児につき42万円支給される制度です。
一時金は全国健康保険協会から産院に直接支払われるので、出産にかかわる医療費に充てることができます。
国民健康保険加入者にも、一時金を受け取れる制度があるので出産費用として利用可能です。
高額療養費制度
医療費が高額になりがちな妊娠・出産費用について、ひと月に一定額を超えた金額が戻ってくる制度です。
上限額は、年齢や所得によって決まります。
申請には2年以内という期限があるので、忘れずに行いましょう。
まとめ
この記事では、妊婦が仕事を辞めたい場合について以下のようにまとめました。
- 体調や育児を考慮し、辞めたくても辞められない人は多い
- 妊娠したら、退職する・しないにかかわらず、まずは直属の上司に報告する
- 退職してもいいけど、仕事を辞めると受けられない制度があることも理解する
- 退職後に必要な書類は会社から送られてくるので、使用するまで保管しておく
まずは、妊娠で仕事を辞める際の流れを理解しておくことが大切です。
自らの体調や仕事の将来性を考慮しながら、ベストな選択を目指しましょう。