退職代行の利用を検討したときに、「アルバイトなのに退職代行を使うなんて大げさ?そもそも使える?」と悩んでいませんか?
アルバイトでも退職代行は利用できますし、立場の弱いアルバイトだからこそ退職代行を利用するメリットもあります。
この記事では、アルバイトでも退職代行を利用したほうがいい理由と注意点について解説します。
アルバイトでも退職代行を利用できる?
退職は「労働契約の終了」であり、退職手続きには、雇用形態による違いはありません。
つまり当然アルバイトでも社員と同様に退職代行を利用できます。
しかしアルバイトは社員と比べると辞めやすく、給料がそれほど高くないため「お金を払って退職代行を使うくらいなら自分で退職を申し出た方がマシ」「最悪バックレればいい」と考える人が多いため、利用している人はそれほど多くないかもしれません。
近年退職代行サービスはたくさん出ており、料金もアルバイト代からでも支払えるくらい低額です。
今後は「悩むくらいならさくっと退職代行を使おう」という流れになる可能性は大きいでしょう。
アルバイトを辞める際に退職代行を利用するメリット
「アルバイトを辞めてお金がなくなるのに支払いまでするんだったらいっそ自分で退職を申し出たほうがよい」と、退職代行の利用を悩んでいる人もいるかもしれません。
しかし、退職代行には費用をかけるだけのメリットもあり、一概に「退職代行のほうが損」とはいえません。
次にアルバイトで退職代行を利用するメリットについて解説します。
直接連絡を取る必要がなくなる
退職代行を利用する大きなメリットが「直接連絡を取らずに辞められる」点です。
「辞めたいです」と言ってすぐ「わかりました」と了承してもらえそうならそもそも退職代行の利用を検討しないでしょう。
「言うのが怖い」「しつこく引き留められたり責められたりする」となかなか辞められないなら、退職代行で第三者から伝えてもらえば自分で退職の話し合いをせずに辞められます。
即日退職できる
アルバイトで退職するときに嫌なのが「次の人が見つかるまでいてくれ」「シフトに急に穴を開けられても困るから退職日は1ヵ月後で」などと言われることではないでしょうか。
アルバイトが辛くて辞めたい気持ちのまま、しばらく出勤しないといけないことを考えるだけで気持ちも暗くなってしまいます。
退職代行なら、引き留めにあうこともなく即日退職できるのも大きなメリットです。
退職するまでの間の気まずさやストレスを考えたら、代金を支払って退職代行を依頼したほうが精神的にプラスになるでしょう。
正社員の退職より料金が安い
正社員とアルバイトで同一料金の退職代行サービスも増えていますが、雇用条件がシンプルで退職がスムーズな分、アルバイトの料金が低いところもあります。
思っているより安く利用できるケースもあるので一度調べてみるのがおすすめです。
また、有給休暇が残っていたり使わせてもらえなかった場合には、退職代行を使って有給休暇分の給料をもらえたほうが代金を支払っても得になる可能性もあります。
有給休暇を消化してから辞められる
有給休暇は労働者の権利なので、退職直前でも問題なく利用できます。
しかし直接言われなくても、「退職して迷惑をかけるうえに有給休暇まで取るのか」と思われるのが怖くて取得を言い出せない人が多いのではないでしょうか。
有給休暇が取得できれば、次の職場の給料が入るまでのお金の心配も軽減します。
退職代行に依頼すれば、自分に代わって退職代行の担当者が会社に有給休暇の取得を交渉してくれるので、気兼ねなく有給休暇を消化できます。
退職書類を受け取れる
アルバイト先が小さい会社や店舗で、書類を管理している経営者や総務担当の社員との関係が悪いと「退職の書類を受け取れないのではないか」と心配になってしまうのではないでしょうか。
第三者である退職代行の担当者が間に入ることで、スムーズに退職書類を受け取れます。
バックレによるトラブルを防げる
どうしてもアルバイトを辞めたいけれど言い出せないとき、頭によぎるのが「バックレ」でしょう。
「アルバイトなんだから責任もないし問題ない」と考えていても、正規の退職手続きを取らないためにトラブルになる可能性があります。
バックレにより関係がこじれると、「電話が頻繁にかかってくる」「家まで訪問してくる」「損害賠償などの脅しをかけられる」などのトラブルが起こるかもしれません。
また、アルバイトは近くの繁華街や自宅の近所が勤務先なことが多いでしょう。
もしバックレるとトラブルにならなかったとしても「連絡が来るかも」「いつアルバイト先の人に会ってしまうか」「給料は支払われるのか」などとずっと不安を持ち続けないといけません。
バックレるくらいなら、退職代行を使って正規の手段で退職すべきです。
退職代行を使ってアルバイトを辞めるべき人
退職代行は上手に使えばメリットの多いサービスです。
利用を迷っている場合、以下の条件に当てはまっていたら退職代行を利用してでも早めに退職しましょう。
辞めたいと言い出しづらい
「いろいろ教えてもらってから辞めると責められそう」「上の立場の人が怖くて退職を言い出す勇気が出ない」と迷っているうちにどんどん時間が経って、ますます辞めにくくなるのはアルバイトでよくあることです。
どうしても退職を言い出すのが難しい場合、自分に代わって円満な退職をサポートしてくれる退職代行は心強い味方です。退職代行の多くは無料相談があるので、一度気軽に相談してみるのもよいでしょう。
退職の意思を伝えても辞めさせてくれない
「勇気を出して辞めたいと言ったのに新しい人も募集せずにずっとはぐらかされる」「『辞めたら店が回らない』と退職を認めてくれない」などのケースもあります。
アルバイトの採用には費用も手間もかかるため、雇用側のなかには「新しい人を採用して一人前に育てるより、なんとか退職を引き延ばして諦めさせよう」と考える人もいます。
退職は本人の意志のみでできるので、どうしても認めてもらえなかったら退職代行を利用して強行するのも一つの手段です。
パワハラやセクハラを受けている
理不尽に怒鳴ったりセクハラをしてきたりするような人間がアルバイト先にいるなら、退職代行を利用してでも一刻も早く退職しましょう。
嫌な思いをしているうえに代金を払ってまで退職しないといけないのは納得いかないかもしれません。
しかし、パワハラやセクハラで受ける精神的ダメージはあとあとまで記憶に残り、最悪「また次もおかしな人がいたらどうしよう」と働く意欲まで失いかねません。
これ以上嫌な思いをしないためにも、すぐに退職して少しでも早く忘れるべきです。
心身に悪影響が出ている
「次の出勤を考えただけで手が震える」「厳しく怒られないか不安で寝られない」など、ストレスが心身に及んでいる場合には、これ以上悪化する前に速やかに退職したほうがよいでしょう。
プロの手を借りて自分の身を守ることを考えましょう。
ブラックバイトに勤めている
「アルバイトなのに次のシフトまで長時間で働かされ、休憩もろくに取れない」「休日にもアルバイト先から電話がかかってくる」
上記のようないわゆる「ブラックバイト」の場合、アルバイトがどんどん辞めていき新しい人も定着しない悪循環でどんどん辞められなくなっていきます。
退職しようとした場合に強い引き留めや脅しを受ける可能性があるときは、関係がこじれる心配のない退職代行を利用してスムーズに退職するのがおすすめです。
「アルバイト仲間を見捨てるようで罪悪感があって辞められない」と思う人もいるでしょうが、アルバイト先がブラックなのは会社の問題です。
自分までブラックな労働環境にとらわれてしまう必要はありません。
退職代行でアルバイトを辞める際の注意点
自分で退職を切り出す必要もなくスムーズに辞められるのがメリットの退職代行ですが、以下の点に注意しておきましょう。
未成年は親の承諾が必要
民法第五条では、「未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。」と定められています。
「法律行為」とは簡単にいうと「権利・義務を発生させる行為」で、「契約」もその一つです。
退職代行の依頼は「お金を払う代わりに退職の意思伝達と手続きの代行をしてもらう」契約のため、仕事を辞めたい未成年が退職代行を依頼するためには親の承諾が必要な点に注意が必要です。
貸与物を返却する
退職代行を利用しても、以下のような貸与物がある場合、返却は自分でおこなう必要があります。
せっかくスムーズに退職できたのに返却忘れで会社から連絡が来るようなことがないように、返却物がないか確認が必要です。
返却物は最終出勤日に置いてこられればベストですが、クリーニングの必要がある制服など、あとから返却するものは郵送や宅急便でアルバイト先に送りましょう。
返却物と合わせて、アルバイト先に私物がないかチェックして、忘れずに退職前に回収しておきましょう。
利用料金が安すぎる代行業者は避ける
退職代行のなかには1万円以下の料金の業者もありますが、料金が安い退職代行サービスのなかには違法になる可能性のある業者がいます。
「退職の意思を代わりに伝える」のは誰でも問題ありませんが、有給休暇や未払い賃金などについて「交渉」をおこなえるのは弁護士か労働組合に限られています。
弁護士でも労働組合でもない退職代行業者が交渉をおこなっているところは、違法になるので注意が必要です。
また、料金が安すぎる代行業者だとあとから追加料金を取られる場合もあります。
アルバイトの退職でも料金が安すぎる退職代行業者の利用は避けるようにしましょう。
アルバイトで退職代行を使う際の料金目安
アルバイトを退職する際の退職代行の値段はおおむね2〜3万円と考えてよいでしょう。
参考までに、いくつかの退職代行サービスの料金を以下にまとめました。
退職代行SARABA | 24,000円 |
退職代行TORIKESHI | 25,000円 |
退職代行Jobs | 27,000円~29,000円 |
退職代行OITOMA | 24,000円 |
退職代行ガーディアン | 29,800円 |
辞めるんです | 27,000円 |
※料金はすべて税込
アルバイトを辞めたいときにおすすめの退職代行サービス3選
ここではおすすめの退職代行サービスを3つ紹介します。
「退職代行を使ってみようかな」と思ったらチェックしてみましょう。
退職代行SARABA
引用:退職代行SARABA
退職代行SARABAは労働組合が運営する退職代行サービスです。
退職希望者は労働組合の組合員となり、SARABAの担当者に労働組合の代表として交渉してもらえます。
有給取得成功率は98%なので、「忙しすぎて有給休暇を取れる雰囲気ではなかったけどもったいない」「次の仕事が見つかるまでの生活費として有給休暇分も給料をもらいたい」と思っている人にもおすすめです。
また、追加料金が一切かからない料金システムも安心できます。
退職代行SARABAのサービス内容は以下のとおりです。
料金 | 正社員・アルバイト・パート問わず24,000円 |
サービスの特徴 | ・即日退職可能 ・追加料金なし ・全額返金保証 ・24時間対応 ・労働組合運営 ・無料転職支援 |
相談方法 | LINE@・メール・電話 |
退職代行TORIKESHI
退職代行TORIKESHIは、LINEで手続きがすべて完結する退職代行サービスです。
電話が苦手だったり、転職活動で忙しく電話のタイミングがつかめなかったりしても安心です。
弁護士監修、労働組合運営のため有給休暇取得の交渉もしてもらえます。
3,500件以上の退職実績もあり、安心して依頼できます。
TORIKESHIのサービス内容は以下のとおりです。
料金 | 正社員・アルバイト・パート問わず25,000円(税込・組合費込み) |
サービスの特徴 | ・即日退職可能 ・全額返金保証 ・24時間対応 ・労働組合運営 ・弁護士監修 ・無料転職支援 |
相談方法 | LINE |
退職代行Jobs
引用:退職代行Jobs
退職代行Jobsは、充実したサポートと、後払いが可能な点が特徴の退職代行サービスです。
簡単な審査はあるものの、現金で翌月払いが可能なので「次の給料が入るまであまりお金がない」「退職直後の生活費が心配」などすぐ支払うのが難しいときでも安心です。
また、退職代行のみの「シンプルプラン」と組合に加入する「安心パックプラン」があるので、「退職だけ伝えて退職処理だけしてもらえればいい」か「有給休暇や退職日について交渉してほしい」かによって使いわけられます。
転職サービスだけでなく引越しサービスとも提携しているので、退職を機に引越しを考えている人にも使いやすい退職代行サービスです。
退職代行Jobsのサービス内容は以下のとおりです。
料金 | 正社員・アルバイト・パート問わず シンプルプラン(退職代行のみ):27,000円(税込) 安心パックプラン(組合加入):29,000円(税込) |
サービスの特徴 | ・現金後払い可能(※審査あり) ・24時間対応 ・即日退職可能 ・全額返金保証 ・追加料金・期間限定なしサポート ・労働組合運営 ・弁護士監修 ・無料転職支援 ・引越しサポート |
相談方法 | LINE・メール |
LINEに登録すると全員に退職届と業務引継書のテンプレートがもらえます。
退職代行の利用を検討している人はLINE登録だけしておくのもおすすめです。
まとめ
- アルバイトでも退職代行は利用できる
- アルバイト先と直接やり取りをせずに即日退職できるのが退職代行の大きなメリット
- 有給休暇取得の交渉をしてもらえる退職代行サービスを使えば、退職代行の料金を払ったほうが得な可能性もある
- アルバイトで退職代行を利用すると料金は2~3万円程度
- 「辞めさせてもらえない」「労働環境が悪すぎて心身にダメージを受けている」などの場合には退職代行を使ってでも速やかに辞めるべき
退職代行サービスには多くのメリットがあります。
「辞めたいのに辞められない」と悩んでストレスが続くようなら、退職代行を利用してスムーズに退職してはどうでしょうか。