個人タクシー運転手を副業として始めたいと考えている方もいると思います。
しかし、その条件や注意点についてはあまり知られていません。
本記事では、個人タクシー運転手を副業として始めるための条件やメリット、注意点について詳しく解説します。
さらに、副業としての個人タクシー運転手の将来性について紹介します。
個人タクシー運転手を副業として始めたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
個人タクシーは副業でも始められる?
個人タクシーを副業で始めることは可能です。
ただし、必要な条件を満たす必要があります。
また、個人タクシーを副業として始める際には、車両の整備費用や事故やトラブル対応など、注意点もあります。
それでも、働く時間を自由に決められることや独立開業を目指せること、本業の定年後にも働けることなど、メリットもあります。
個人タクシーを副業にするかどうかを検討する際には、条件や注意点をよく把握して、リスクを見極めることが大切です。
個人タクシー運転手を副業で始められる条件
個人タクシー運転手を副業で始めるためには、いくつかの条件があります。
ここでは、副業として個人タクシー運転手を目指す際の条件について解説します。
具体的には、10年以上のタクシー乗務経験があること、営業区域に住んでいること、そして必要条件を満たしていることが必要です。
それぞれについて以下で詳しく解説をしていきます。
10年以上のタクシー乗務経験がある
副業として個人タクシー運転手を始めるためには、10年以上のタクシー乗務経験が必要です。
これは、国土交通省の「一般乗用旅客自動車運送事業の許可及び譲渡譲受認可申請事案の審査基準」に定められている要件であり、これまでのドライバー経験があることが求められます。
これまでのタクシー乗務経験は、在籍証明書、乗務員台帳の写し、運転者登録原簿などの書類で証明をされます。
また、社会保険に加入している期間のみが乗務経験としてカウントされます。
参考URL:一般乗用旅客自動車運送事業の許可及び譲渡譲受認可申請事案の審査基準|関東運輸局
営業区域に住んでいる
副業として個人タクシー運転手を始めるためには、営業区域に居住している必要があります。
営業区域は決まりがあり、居住地がその区域に含まれる必要があります。
また、自宅と営業所が同一でなくてはならないため、その条件も満たす必要があります。
営業区域外での営業は禁止されており、注意が必要です。
必要条件を満たしている
個人タクシー運転手を副業で始めるためには、有効な第二種免許を有していることと、以下の年齢に応じた条件を満たしていることが必要となります。
35歳未満
- 申請する営業区域において、申請日以前に10年以上継続して同一のタクシーまたはハイヤー事業者に運転者として雇用されていること
- 申請日以前の10年間で無事故無違反であること
35歳以上40歳未満
- 申請する営業区域において、自動車の運転を専ら職業とした期間が10年以上あること(ただし、タクシー・ハイヤーの運転を職業とした期間が5年以上あることが条件)
- 申請する営業区域において、タクシー・ハイヤーの運転を職業としていた期間が申請日以前継続して3年以上あること
- 申請日以前の10年間で無事故無違反であること
40歳以上65歳未満
- 申請日以前25年間のうち、自動車の運転を専ら職業とした期間が10年以上あること(ただし、タクシー・ハイヤーの運転を職業としていた期間が5年以上あることが条件)
- 申請する営業区域において、申請日以前3年以内に2年以上タクシー・ハイヤーの運転を職業としていた者であること
以上のように、個人タクシー運転手を副業で始めるためには、年齢や運転経験によって異なる条件を満たす必要があります。
副業を始める前に、自分が上記の条件を満たしているかどうかを確認する必要があります。
また、副業としての個人タクシー運転は、自分で時間を決めて働くことができるメリットがありますが、運転技術や法律知識だけでなく、申請や手続きなどの細かな面でもしっかりと準備しておく必要があります。
参考URL:一般乗用旅客自動車運送事業の許可及び譲渡譲受認可申請事案の審査基準|関東運輸局
個人タクシー運転手を副業で始めるメリット
個人タクシー運転手を副業として始めることは、働く時間を自由に決められるというメリットがあります。
また、副業の経験を積むことで将来的に独立開業を目指せる可能性もあります。
更に、本業の定年後にも副業として続けることができるので、長期的な収入源としても魅力的です。
このセクションでは、個人タクシー運転手を副業で始める際のメリットについて詳しく解説しています。
働く時間を自由に決められる
個人タクシー運転手を副業で始めるメリットは、働く時間を自由に決められる点が挙げられます。
自分の都合に合わせて仕事ができることで、本業との両立がしやすく、時間の有効活用が可能となります。
また、自由な働き方ができることで、自分のペースで仕事を進めることができ、ストレスを軽減することもできます。
独立開業を目指せる
個人タクシー運転手として副業を始めると、将来的には独立開業を目指すこともできます。
自分自身で車を購入し、タクシー会社に所属せずに独自の顧客を開拓することができるため、自分自身でビジネスを展開することが可能です。
独立開業することで、収入を増やすことができるだけでなく、自分のビジネスを経営するという経験を積むことができます。
本業の定年後も働ける
個人タクシー運転手として副業を始めると、本業の定年後も働くことができます。
運転に必要な免許を持っている限り、定年退職後でも75歳までは引き続き副業として個人タクシーで働くことができます。
したがって、長期的に収入を得ることもできます。
参考URL:一般社団法人東京都個人タクシー協会
個人タクシー運転手を副業で始める際の注意点
副業として個人タクシー運転手を始める場合、車両の整備費用は自己負担となり、事故やトラブルへの責任は全て自己責任となります。
さらに、副業の収入次第で確定申告が必要になることもあります。
これらの注意点を副業を始める前に確認する必要があります。
このセクションでは、個人タクシー運転手を副業で始める際に注意すべき点を詳しく解説しています。
車両の整備費は自己負担
タクシー運転手として副業を始める場合、車両の整備費用は自己負担となります。
その理由は、ドライバーが自分自身で車両を所有しているためです。
したがって、車両の整備費用は全て自己負担となります。
車両の整備費用は、車両の修理や交換が必要になった場合に発生します。
定期点検や法定の車検以外にも、タイヤやブレーキパッドの交換などにも対応する必要があります。
副業としてタクシー運転手を始める場合には、車両の整備費用を把握することが重要です。
事故やトラブルへの対応は自己責任
個人タクシー運転手は、個人事業主として活動するため、事故やトラブルへの責任は全て自己責任となります。
保険や車両の手配も全て自己負担であり、リスク管理が求められます。
また、法律違反にならないよう、運転に必要な手続きを行うことも必要です。
事故やトラブルをおこさないように安全運転に努めましょう。
確定申告が必要になる
個人タクシー運転手を副業として始める場合、年間20万円を超える所得があるときは、確定申告が必要とされています。
個人タクシー運転手は、車両の整備費用や車両保険料がかかるため、収入からこれらの経費を差し引いた所得が20万円を超えるかどうかを把握することが大切です。
また、確定申告については、自分で行う場合と税理士に依頼する方法があります。
副業として個人タクシー運転手を始める場合は、確定申告の手続きや税金の支払いについてしっかりと把握しておくことが必要です。
参考URL:国税庁|確定申告が必要な方
まとめ
- 個人タクシー運転手を副業として始めることは可能。
- 副業としてのメリットは、自由な働き方や独立開業の可能性がある。
- 10年以上のタクシー乗務経験が必要。
- 自己責任で事故やトラブルへの対応が必要。
- 副業収入に応じて確定申告が必要な場合もある。
本記事では、個人タクシー運転手を副業として始めるための条件やメリット、注意点について詳しく解説しました。
副業としての個人タクシー運転は、自由な働き方や独立開業の可能性がある一方で、事故やトラブルへの対応や確定申告の手続きなど注意点もあります。
今回解説した内容を是非参考にしていただき、個人タクシー運転手を副業として始める際の必要な条件を確認し、リスクを見極めた上で適切な準備をしてください。