フランチャイズで独立して成功するためには、何よりも業種選びが重要であることをご存知でしょうか。
「フランチャイズはやめたほうがいい」といわれる理由は、業種選びに失敗してしまうと、ビジネス自体がうまくいかなくなる場合があるからです。
では、成功するフランチャイズの業種は何なのでしょうか。
本記事では、フランチャイズで独立する場合のおすすめの業種や、成功するコツについてご紹介します。
フランチャイズの業種選びの参考として、ぜひチェックしてみてください。
フランチャイズとは
フランチャイズとは、加盟店が本部にロイヤリティ(対価)を支払い、代わりにブランド名や看板などのサイン、ロゴマークなどを使う権利を得て事業をおこなうビジネスシステムのことです。
加盟店はブランド名などの利用以外にも、さまざまなノウハウを教わることができ、安定した経営がしやすいという特徴があります。
本部に支払うロイヤリティは、定額で支払う場合と、売上に対して一定の割合で支払う場合とがあります。
フランチャイズで独立するメリット
フランチャイズに加盟して独立するメリットは、以下の3つです。
既に知られている商品やサービスを扱える
事業を成功させるためには、ターゲットとなる人たちに店の名前を知ってもらうことが、重要なポイントとなります。
個人が新規開業する場合、一から広告などを出して顧客を開拓する必要があります。
しかし、フランチャイズ加盟店として開業する場合は、すでに店の名前が知られていることが多く、新規顧客やリピーターを獲得しやすいというメリットがあります。
顧客がはじめから「この店の名前は知っている」「別の場所でも利用したことがある」と感じていれば、そのブランド力を活かした集客ができるでしょう。
広告費がかからない
フランチャイズ加盟店として独立開業すれば、テレビCMや新聞の折込チラシ、ポスター広告など、ブランドとしての広告施策は本部がおこなってくれます。
個人で開業する場合は、独立前の資金に余裕がないと、広告にかける費用は控えめになりがちです。
しかし、フランチャイズ加盟店として開業すれば、本部の宣伝効果を受け、広告費を負担せずに集客をすることができます。
未経験からでも始めやすい
フランチャイズに加盟すると、開業までに本部による研修を受ける機会があり、開業後も経営や店舗運営について、アドバイスを受けることが可能です。
経営ノウハウや商標、営業の権利など、店舗運営に必要なものをまとめて利用できるため、初めて起業する方や、未経験の業種で事業を始めたい方でも、安心して独立にチャレンジできます。
フランチャイズで独立するデメリット
フランチャイズに加盟して独立するデメリットは、以下の3つです。
ロイヤリティの支払いが生じる
ロイヤリティとは、商標やロゴの使用、経営ノウハウの指導、教育などのメリットを継続的に受ける代わりに、本部に対して支払う対価です。
契約時に一括で支払う代金を加盟金と呼びますが、ロイヤリティは、加盟金とは異なり、開業後も継続的に支払い続ける必要があります。
ロイヤリティの相場
業種名 | ロイヤリティの割合 |
---|---|
飲食店 | 約3〜10% |
エステ・マッサージ | 約5% |
学習塾 | 約10〜30% |
コンビニエンスストア | 約30〜60% |
(参考:アントレ STYLE MAGAZINE|ロイヤリティとは何か?フランチャイズを始めるなら必ず知っておこう)
解約時に違約金がかかる可能性がある
フランチャイズ契約を締結する上で注意したいのが、解約時に違約金が発生するケースがある点です。
違約金が発生する恐れのある解約には、以下のようなものがあります。
契約解除による解約 | 契約書に記載されているルールを、加盟店側が破ってしまうことで、本部から解除される解約。 |
中途解約 | 契約時に定めた契約期間を満了しない中途解約。本部が本来得られたはずの収益を得られなくなってしまうため、契約書に記載されている内容に則って、違約金を請求される傾向がある。 |
上記のように、フランチャイズ契約を解約する場合は、「契約解除」か「中途解約」のいずれかになると、違約金が発生する可能性があります。
見積もりどおりに稼げるか分からない
フランチャイズ加盟店として独立開業する人が失敗するケースとして多いのが、予想していた収益や資金繰りの見積もりどおりに、実際の利益が出せないパターンです。
フランチャイズの加盟を検討する方の多くは、起業経験がなく、必要な人件費や光熱費などのランニングコストの予算の立て方が甘くなってしまう傾向にあります。
楽観的な予想をしていると、実際に開業してから「失敗した」と感じやすくなるでしょう。
フランチャイズ本部が紹介しているモデルケースや、同じフランチャイズの加盟店経営者から情報を集め、リアルな数値を見積もっておくことが大切です。
これから独立したい人におすすめのフランチャイズ業種
ここからは「フランチャイズでおすすめの業種」を3つご紹介します。
飲食店
飲食店は「フランチャイズ開業の人気ランキング」でも、常に上位に位置している業種です。
競争率の高い飲食業界で生き残るためには、競合との差別化や、立地をいかせる物件選びが重要です。
そのため、フランチャイズ本部が培った経営ノウハウから物件選定の指導を受けることが、飲食店成功への大きな足がかりとなります。
フランチャイズによっては、店舗まで用意してもらえる場合もあります。
飲食店系のフランチャイズ
- バーガーキング
- コメダ珈琲
小売店
コンビニをはじめとした、店舗で品物を販売する小売業は、全国に約10万店舗以上あるといわれています。
身近な存在として開業のイメージもしやすいのではないでしょうか。
店舗を持たないネット通販は1人で開業できる仕事で、働き方の自由度が高い点も人気です。
小売店系のフランチャイズ
- ワークマン
- お菓子のまるしげ
サービス業
儲かるフランチャイズランキングの上位に入るのが、サービス業です。
商品の在庫を抱えるリスクがなく、比較的少ない設備で開業できるため、利益率を高くしやすいというメリットがあります。
サービス業は、知識や技術などを磨き、サービスの質を維持することが、重要な成功のカギです。
本部の指導があれば、最新の知識や技術を調べるための労力を削減することもできます。
これから伸びるサービス業のフランチャイズとして、高齢化に対応した介護サービスや、宅食なども人気があります。
人と接することが好きな、コミュニケーション能力が高い方におすすめの業種です。
サービス系のフランチャイズ
- 買取専門大吉
- おそうじ本舗
(参考:フランチャイズ比較ネット|フランチャイズ開業の人気ランキング)
フランチャイズでの独立で成功するコツ
最後に、フランチャイズでの独立で成功するコツを3つご紹介します。
本部のノウハウを徹底的に実行する
本部から指導を受けたノウハウは、徹底的に実行しましょう。
例えば、どこのコンビニでもサービス、商品、店のレイアウトなどが大きく変わらないのは、本部が培ってきた成功ノウハウにしたがっているからです。
本部のノウハウを実行することで、顧客を満足させ、より成功パターンの再現性を高めていくことができます。
顧客目線で考える
どのようなビジネスでも、顧客目線で考えることが重要です。
成功するフランチャイズ店オーナーは、全てをフランチャイズ本部任せにするのではなく、顧客目線を持ち、顧客が求めるサービスを先回りして提供しています。
売れる商品を研究したり、SNSでトレンド分析をしたりして、顧客が何を求めているのか試行錯誤しながら探っていきましょう。
積極的にアドバイスをもらう
フランチャイズ加盟店をうまく運営するコツは、本部と良好な関係を築くことです。
そうすることで、課題に直面した場合に、本部から的確なアドバイスやサポートをしてもらうことができます。
気をつけたい点は、経営面の失敗があった際に本部のせいにしないことです。
店舗の経営者はあくまでオーナーであり、フランチャイズ本部を選んだのもオーナーです。
本部は責める相手ではなく、困ったときに相談をすればアドバイスをくれる存在として捉えておくと良いでしょう。
まとめ
ここまで、フランチャイズで独立する際に、おすすめの業種や成功のコツについてご紹介しました。
最後にまとめると、フランチャイズで独立するポイントは以下のとおりです。
- フランチャイズでの独立には、広告費がかからないというメリットがある
- フランチャイズで独立する際は、解約時の違約金に注意が必要である
- フランチャイズで独立する場合、おすすめの業種は、飲食店、小売業、サービス業
- フランチャイズで独立する成功のコツは、本部のノウハウを実行し、顧客目線で考えること
フランチャイズで独立して成功するには、何より業種選びが重要です。
無理なく運営ができ、継続的なニーズと将来性のある業種を選びましょう。