個人事業主として独立しよう!開業するメリットや準備すべきことを解説

コラム

最近では働き方の多様化が進み、個人事業主を目指す人が増えています。

これから個人で働きたいと考えている方も多いのではないでしょうか。

ただ、いざ独立するとなると不安が大きいですよね。

そこでこの記事では、個人事業主として独立するメリット・デメリットや、独立前に準備しておくべき大切なものを紹介します。

個人事業主について


はじめに、個人事業主の定義や法人との違いについて解説します。

個人事業主とは

個人事業主は、独立した個人が自身の能力や技術を活かして行うビジネスの形態です。

個人事業主は、自身が事業の所有者であり、経営者としての責任を負います。

業種に決まりはありません。デザイナー、作家、プログラマー、コンサルタント、美容師、建築士など、さまざまな分野で事業を行うことができます。

また、個人事業主は自身の能力や技術を活かして独自の事業を展開することができる一方で、事業の成功や失敗は個人の責任となります。

そのため、収入の安定や事業の拡大には、個人の能力や市場の状況に加えて、適切な計画や経営戦略の策定が重要です。

法人との違い

個人事業主と法人の違いは主に3つあります。

1つめの違いは、事業形態です。

個人事業主は、自身の名前や屋号を使用して事業を行う個人の形態です。

一方、法人は個人ではなく、法人としての権利や責任を持つ存在です。株式会社などの形態を取ることが一般的です。

2つめの違いは、責任の範囲です。

個人事業主は、自身がすべての責任を負います。そのため、個人の資産が事業の債務によって担保とされることがあるのです。

一方、法人の債務は法人自体が負います。法人に債務があっても、個人の財産は基本的に法人の債務に対しては保護されます。

3つめの違いは、税務や会計についてです。

個人事業主は、自身の所得税や社会保険料などを個人として納付する必要があります。

また、事業の収益や経費、税金の計算や申告、記帳など、会計や税務に関する業務を自身で行わなければいけません。

一方、法人は法人税を納付する必要があります。

また、法人は独自の会計体系を持ち、法定の会計処理や報告を行う必要があります。

個人事業主として独立するメリット


個人事業主として独立するメリットは以下の6つです。

それぞれ詳しく紹介します。

働き方の自由度が高い

個人事業主は、自身の働き方をより自由にコントロールできるのがメリットです。

個人事業主は自身が事業の所有者であり、経営者です。そのため、業務の内容やスケジュール、クライアントとの取引条件など、重要な意思決定を自分で行うことができます。

そのため、自分の能力やスキルを活かした仕事に集中したり、自分のビジョンや目標に基づいた戦略を立てたりなど、自由に決めることが可能です。

いつまでも働ける

個人事業主には定年制度がありません。そのため、年齢に関係なく自身の働きに応じて収入を得続けることができます。

また、働き方の自由度が高いことから、休憩時間を長めにとる、楽な体勢で作業をするといったことができるため、年齢を重ねてからでも仕事が続けやすいでしょう。

自分の頑張り次第で収入を伸ばせる

個人事業主は自身の働きに応じて収入を得ることができます。そのため、努力や成果に応じて収入を伸ばすことが可能です。

さらに、価格設定や収入の分配などの経営上の決定も自分で行えるため、収入の制御も自由自在です。

手続きが簡単

個人事業主として独立するほうが、法人設立よりも手続きが簡単です。

法人を設立する場合、法人の種類によっては設立登記や組織変更、株式の発行など、複雑な手続きが必要になります。

一方、個人事業主は法人と異なり、特別な設立手続きが不要です。

個人事業主として事業を始める際には、開業届や青色申告承認申請書を提出すると事業を開始できます。

開業費用が安い

個人事業主は、法人と比べて開業費用が安くなります。これは、開業時に資本金が不要だからです。

法人を設立する場合、一定の資本金が必要とされる場合があります。

個人事業主は、事業を始めることが可能であれば、個人の資金のみで事業を始めることができます。

運転資金を抑えられる

法人は成長に伴い資金や人材の増加、設備投資などが必要となり、それに伴う費用が発生します。

一方、個人事業主は自身の財務状況に応じて、事業の規模や範囲の調整が可能です。

そのため、運転資金をコントロールしやすく、少ない資金でも事業を続けることができます。

個人事業主として独立するデメリット


個人事業主として独立するデメリットは以下の3つです。

それぞれを詳しく紹介しますので独立する前に把握しておきましょう。

社会的信用が落ちる

個人事業主は一人で事業を行うため、大企業や公的機関などのように組織や集団の一員ではありません。

そのため、一般的な社会的評価や地位が低いとされる傾向があります。

社会的信用が低いと、ローンやクレジットカードの審査に通りづらくなるため注意が必要です。

社会保険の変更が必要になる

個人事業主になる場合は、国民健康保険への変更が必要です。

会社に雇用されている間は保険料が折半となりますが、国民健康保険に変更すると個人で全額負担をしなければなりません。

そのため、保険料の負担が増えてしまいます。

収入が増えるほど税金が高くなる

個人事業主は所得税を支払う必要があります。

個人の総所得から必要経費を差し引いた部分が課税対象です。

所得税には累進課税制度が採用されており、所得が高いほど税率も高くなります。

そのため、収入が増えるほど税金が高くなってしまうのです。

個人事業主として独立する前にすべきこと


個人事業主として成功するためには、独立前の準備が大切です。

特に意識すべきことは以下の3つです。

事業計画を立てる

まず、事業計画を立てることが重要です。

事業計画は、自身の事業の目的やビジョン、戦略を明確にするための基盤となります。

商品やサービスの提供内容やターゲット市場、競合状況、販売戦略、予算などを詳細に検討しましょう。

事業計画は将来の方向性を示し、経営の基準となるため、十分な時間と注意を払って作成してください。

クレジットカードやローンの契約を済ます

個人事業主になると、社会的地位が低くなりローンやクレジットカードの審査に通りづらくなります。

そのため、独立の前に済ませておくことが大切です。

特にクレジットカードは、普段使用しない人も作っておくことをおすすめします。

個人事業主として活動する際には、ビジネスに関連する出費や資金調達が必要になることがあります。

クレジットカードを利用することで、事業運営に必要な支出をカバーできます。

必要なものを用意する

個人事業主として活動を円滑に進めるために、以下の5つを準備しておきましょう。

  • 名刺
  • 仕事用メールアドレス
  • プリンター
  • ホームページ
  • 会計ソフト

なぜ必要なのかをそれぞれ解説します。

名刺

自身の事業や個人のプロフィールをわかりやすく伝えるために、名刺は重要なツールです。

名刺には事業名、自身の名前、連絡先情報などを入れておきましょう。

分かりやすいデザインで質の高い名刺を用意することで、ビジネスの場での印象を良くすることができます。

仕事用メールアドレス

個人事業主としてのビジネスコミュニケーションには、仕事専用のメールアドレスが必要です。

自身のドメインを取得し、プロフェッショナルなメールアドレスを作成しましょう。

これにより、クライアントや顧客とのやり取りを個人のものと明確に分けることができます。

プリンター

契約書や請求書など、ビジネスで必要な文書を印刷する必要がある場合があります。

そのため、自宅にプリンターを用意しておくと便利でしょう。

また、スキャナー機能がついていると、重要な書類をデジタル化する際にも便利です。

ホームページ

ホームページは自身の事業をオンライン上で紹介するための重要なツールです。

事業の特徴や提供する商品やサービスをわかりやすく掲載することで、顧客やクライアントとの接点を増やすことができます。

具体的には、事業の情報や商品の説明、お問い合わせフォームなどを設置しておくといいでしょう。

また、自身の専門知識や経験を共有するブログやコンテンツがあると、信頼性や専門性をアピールすることもできます。

会計ソフト

正確な帳簿管理は個人事業主にとって重要です。

会計ソフトを利用することで、売上や経費の管理、請求書の作成、税金の計算などを効率的に行うことができます。

適切な会計ソフトを選び、事業の財務状況を的確に把握しましょう。

まとめ

  • 個人事業主は、独立した個人が自身の能力や技術を活かして行うビジネスの形態。
  • 個人事業主は働き方の自由度が高く、自分の頑張り次第で収入を伸ばせる。
  • 個人事業主での独立は、法人よりも手間やコストがかからない。
  • 個人事業主になると会社員時代より社会的信用が落ちるため、クレジットカードやローンの審査は独立前に受けておくべき。
  • 個人事業主として独立するなら、事業計画を綿密に立てておくことが大切。

この記事では個人事業主の独立について紹介しました。

個人事業主として独立する最大の利点は、働き方の自由度です。

時間や場所にとらわれず、能力やスキルを活かして働けて好きなだけ稼ぐことができます。その代わりデメリットもあるので注意してください。

今回紹介した独立前の準備を参考に、個人事業主を目指してみましょう。

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