独立とは?と質問されて、皆さんはどのように答えるでしょうか。
今回は独立について、わかりやすく解説します。
勤務する企業が終身雇用制なので、定年までずっと会社員として働き続けようと思っている人もいるでしょう。
企業によっては早期退職を募集するところも増えています。
急に働く場所を失ってしまったら、どうすればいいのでしょう。
そうなる前に頭に入れておきたい、1人で独立を目指すためにピッタリの仕事をピックアップして解説します。
独立とは?
独立とは?と聞かれて、なんとなく意味はわかっているけれど、うまく答えられない人もいるでしょう。
独立の意味と開業・起業との違いを解説します。
独立の意味
独立とは独り立ちとも呼ばれており、自分の力で仕事や生活をすることを意味します。
とくに個人事業主に転身するときに使われやすい言葉です。
企業を辞め、個人事業主として開業届を出すことを独立するといいます。
開業・起業との違い
独立に似たようなニュアンスの言葉に開業・起業がありますが、この2つとの違いは何なのでしょうか。
開業は、法人ではない個人が新たな事業を開始するときによく使われ、これまでに携わってきた仕事をそのまま行うときに用いることが多いです。
とくに弁護士や医師、コンサルタント、宅地建物取引士のような資格・技能を持つ人が、自分の事務所や病院を開くときに使い、店舗が必要な業種も開業を使うケースがあります。
起業は、とくに法人設立を伴う独立を指すケースが多いです。
一般的に会社を辞めてから、法人を立ち上げることも起業するといいます。
起業=法人化と考えると、わかりやすいでしょう。
近年は起業する若者が増えていますが、すぐに安定収入を得られる人は決して多くはありません。
独立のメリットを解説
独立のメリットを解説します。
初期費用を抑えられる
店舗や事務所を借りると、どうしても費用がかかってしまいます。
独立するならパソコンやタブレット、スマートフォンを使って、場所を選ばないでできる仕事なら少ない費用で開業しやすくなります。
利益率が高め
利益率は売上に対する利益の割合です。
利益率が高いと単価が高く、生産効率も高くなります。
また、少ない稼働時間でも多くの利益を上げられ、軌道にのりやすいです。
自由度が高い
自宅やフリースペースで作業できる仕事は場所の用意が不要なので、独立のハードルを大きく下げてくれるでしょう。
独立のデメリットを解説
次に独立のデメリットを解説します。
独立にはデメリットもつきものです。
収入が安定しない
企業に勤務するほとんどの会社員は、毎月決まった給与を手にします。
しかし、独立すると決まった給与を手にすることはできません。
基本的には仕事をこなした成果が報酬となります。
もしかしたら、突然クライアントから仕事を打ち切られるかもしれません。
このように給与が安定しないところが、独立の大きなデメリットといえるでしょう。
仕事探しと営業に時間がかかる
独立後の仕事探しは、知り合いの紹介か自分で探すのかのどちらかが多いです。
仕事探しと営業に時間がかかってしまうことが、独立のデメリットの一つといえるでしょう。
クライアントとの信頼関係をしっかりと築き上げ、定期的に仕事を依頼してもらえるよう、自身のスキルを磨き続ける努力が必要です。
仕事とプライベートの時間が曖昧になりやすい
在宅で仕事をしていると仕事とプライベートの時間が曖昧になりやすく、デメリットといえます。
休憩をとろうと思っても、つい仕事のことを考えてしまいがちという人もいるでしょう。
○時間仕事をしたら○分休むというように、オンとオフの切り替えは日頃から意識すべきです。
独立しやすいおすすめの仕事5選
次に独立しやすいおすすめの仕事を解説します。
Webライティング
独立しやすいおすすめの仕事のひとつが、Webライティングです。
Webライティングの仕事をするために資格は必要なく、未経験でも取り組めるところが嬉しいポイントです。
仕事を見つけるにはクラウドソーシングサイトに登録した上で、自分が希望する案件を探し応募します。
Webライティングが初めての人は報酬が低めの案件を数多く執筆し、フィードバックを受けながら実力をつけていきましょう。
Webデザイン
Webデザインも独立しやすい仕事のひとつです。
Webクリエイターとも呼ばれるWebデザイナーの仕事は、官公庁や企業、学校などがインターネット上に設けたWebサイトの企画やデザイン、制作をすることです。
ページ数の少ないサイトは、すべてを1人でこなすこともありますが、数百ページにもおよぶサイトは、ページのデザインや画像作成などを分業するケースもあります。
営業
企業に所属している営業職の人は、自分自身があまりおすすめしたくない商品を売らなければならないこともあるでしょう。
独立すれば自分が自信を持って売りたいと思える商品のみを売り込める点が嬉しいポイントです。
最初は「kakutoku」のような企業とフリーランスの営業をつなぐマッチングサービスを利用することもおすすめです。
コンサルティング
コンサルティングには、専門分野に関する知識が必要です。
知識を得るためにおすすめの方法の一つが、資格をとることです。
例えば経営コンサルタントは中小企業診断士の資格です。
国家資格でもあり、企業へのアピール効果が期待できるでしょう。
代行業
代行業の中でも、特に人気を集めている仕事が家事代行業です。
複数人で作業することもありますが、基本的に1人で完結します。
出向いた先の人とのコミュニケーションが多少必要ですが、チームで仕事することが苦手な人はチャレンジしやすいです。
作業時間は案件によって異なりますが、ほとんどが約2~3時間で終わります。
独立を目指すときのポイント
いざ独立しようと思っても、何から手をつけたらいいかわからない人もいるでしょう。
最後に独立を目指すときの注意点を解説します。
自己分析をする
独立することは、人生の一大決心といっても過言ではありません。
独立に成功した人の中には「迷ったら、とりあえずやってみるべき」という人もいますが、場当たりで成功できるのは、ほんのひと握りの人だけです。
失敗を避けるために客観的に自己分析をしておきましょう。
チェックする項目としては、自分の強みや専門的なスキルを身につけているか、経営に関する基礎知識はあるか、無収入でもどれくらいの期間生活していけるか、などです。
冷静な自己分析こそが、独立するうえでの第一歩になるでしょう。
収入・支出に対する考え方を身につける
企業に勤務する会社員と独立する人では、お金に対する考え方が異なります。
前述したように、会社員は毎月ほぼ決まった月収を得られますが、独立する人の収入は安定していません。
そして、仕事の対価は自分で交渉する必要があります。
また、独立すると仕入れや経費といった業務に関する支出を管理することも大切です。
収入・支出に対する考え方を身につけることも、独立を目指すときには不可欠です。
ビジネスプランを考える
独立したばかりの人が、最初にやるべきことの一つが、先行するライバル企業に対して独自のビジネスプランを作成することです。
例えば誰にどういったサービスを、どう提供するのかという売り方のプランや、集客方法はオフラインかオフラインか、といったプランを考えます。
後はヒアリングや市場調査で、効果が期待できそうかを実際に検証してみましょう。
目標を明確に定める
目標を明確に定めることも、独立するときに心がけておきたいポイントです。
目標を定めるメリットは、仕事に対してモチベーションが上がる、具体的な将来のビジョンが持てる、前向きな思考になれる、といった点です。
目標を定めておくと、自分の努力や成果を把握しやすく、大きな自信につながるでしょう。
独立する時期を決定する
事業資金の準備ができたら独立する時期だ、と考えている人が多いかもしれません。
しかし、ベストな時期は売り上げの見込みができてからです。
例え事業資金に余裕があっても、売り上げゼロが続くと資金が目減りしていき、事業として成立しているとはいえません。
周りの人に説明して協力を得る
自分のみで仕事を完結できる人もいるようですが、多くはさまざまな人と一緒に進行するプロジェクトになるでしょう。
周りの人の協力を得ながら業務を進行できれば、想像を超えるプラス効果が生まれるかもしれません。
1人では成し遂げられないと感じたら、周囲に協力をお願いすることも、成功するための大切なポイントです。
独立に必要な手続きを行う
独立に必要な手続きとして、税務署に開業届である「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。
そして、都道府県税事務所や市町村には「事業開始等申告書」を提出しましょう。
従業員を雇用するときは、社会保険の加入手続きも必要です。
(参考:独立行政法人中小企業基盤整備機構|起業マニュアル個人事業の開業手続き)
まとめ
独立のポイントは以下です。
- 独立とは自分の力で仕事や生活をすること
- 独立のメリットは初期費用を抑えられ自由度と利益率が高い
- 独立の主なデメリットは収入が安定しないこと
- 独立しやすいおすすめの仕事はWeb関連や代行業など
- 独立を目指すときの主なポイントは自己分析し、目標を明確に定めること
スムーズに独立したいのなら、初期費用を抑えられ自由度が高いというメリットを活かしつつ、収入が安定しないといったデメリットにも対処できるようにしておくことが大切です。
自分の得意分野を見極めて独立しやすい仕事を選び、解説したポイントを参考に独立への道を進めてみませんか。