友人・彼女の借金を肩代わりする義務はある?必要な手続きを解説!

友人・彼女の借金を肩代わりする義務はある?必要な手続きを解説! コラム

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「友人・彼女の借金の肩代わりを行う義務はある?」

自身が借金経験がない場合、近い関係性の方が借金を抱えていたときに「肩代わり」を行うことに対して不安を感じる方も多いのではないでしょうか?

この記事では、借金を肩代わりする義務が発生するケースの解説とともに、借金を肩代わりすることによって発生する「贈与税」についても解説します。

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原則的には借金の肩代わりをする義務はある?

結論からお伝えすると、借金返済においては契約を行なった本人だけに返済義務が発生します。

もしも、友人・彼女のほか、家族・両親などの近い関係性であった場合でも肩代わりをする必要はありません

原則的には家族でも借金を肩代わりする必要はない

普段の生活における審査を伴う契約においては家族などを保証人に立てることで、審査が通ることは多いでしょう。

このように友人・彼女以上に自分の家族との関係は、契約関係においても強い効力を発揮します。

しかし、原則的には家族であっても借金を肩代わりする義務は発生しません。自身が肩代わりしたくない場合には、無理に行う必要は法的な観点でもないのです。

借金を肩代わりすると贈与税は発生してしまうのか

大切な人の借金を肩代わりするために、多額の現金を渡してしまうと贈与税の対象になってしまいます。

贈与税とは…
個人から贈与により財産を取得した場合に、その取得した財産に課される税のこと。1月1日〜12月31日までの1年間での贈与が110万円を超える場合には、その額に応じた税金を支払うことになります。

また、贈与税は特定の1人から1年間で受け取った金額ではなく、1人が受け取ったお金の総額に対して発生することも頭に入れておきましょう。

両親・友人など複数人の方からお金を取得したとしても、1人が受け取った合計金額が110万円以上になると贈与税の課税対象となるため注意が必要です。

贈与税はいくら発生する?

借金の肩代わりをするうえで、多くのお金を特定の方に渡す場合に贈与税がどの程度発生するか知りたい方も多いのではないでしょうか?

実際に例を挙げたうえで贈与税がいくら掛かるのかを解説します。

贈与税計算には2種類の税率表がある

贈与税計算は以下の式で導くことが可能です。

■年間で贈与を受けた合計額-110(万円)×贈与税率-控除額

上記の式で利用される贈与税率には2種類あるため、それぞれ解説しています。

(1)特例税率
贈与する側が両親・祖父母であり、子ども・孫がお金を受け取る側である場合には特例税率が適用されます。

ただし、受け取る側の子ども・孫の年齢が20歳以上であることが条件です。具体的な税率は以下のとおりです。

基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10% 0円
200万円超400万円以下 15% 10万円
400万円超600万円以下 20% 30万円
600万円超1,000万円以下 30% 90万円
1,000万円超1,500万円以下 40% 190万円

(2)一般税率
上記で説明した特例税率以外で適用される税率です。

具体的には、友人・彼女など血縁関係はないものの近い存在に対してお金を渡したときに適用されます。

また、両親・祖父母から子ども・孫に贈与を行う場合でも、子ども・孫が20歳以下であれば一般税率となります。

具体的な税率は以下のとおりです。

基礎控除後の課税価格 税率 控除額
200万円以下 10% 0円
200万円超300万円以下 15% 10万円
300万円超400万円以下 20% 25万円
400万円超600万円以下 30% 65万円
600万円超1,000万円以下 40% 125万円

贈与税計算の3つのステップ

贈与税計算は、以下3つのステップを踏んで行います。

(1)課税価格を計算
はじめに、贈与した金額から基礎控除分(110万円)を差し引いて、課税価格を洗い出します。

■彼女に対して500万円の贈与を行った場合
500万円-110万円(基礎控除額)=390万円(課税価格)

(2)課税価格から対応する税率と控除額をチェックする
課税価格を算出したあとに、贈与形態が「特例税率」に該当するか「一般税率」に該当するかをチェックし、課税価格に対応する税率と控除額を確認します。

■彼女に対して500万円の贈与を行った場合
「彼女に対する贈与であることから一般税率が適用される」
390万円(課税価格)で「一般税率」の表を参照すると、税率が「20%」、控除額が「25万円」であることが分かる。

(3)贈与税額を計算
贈与税を算出するうえで必要な数字が揃ったため、「年間で贈与を受けた合計額-110(万円)×贈与税率-控除額」の式に当てはめて贈与税を計算します。

■彼女に対して500万円の贈与を行った場合
500万円(贈与金額)-110万円(基礎控除)×0.2(贈与税率)-25(控除額)=53万円

上記のようになり、約53万円が贈与税として発生することを覚えておきましょう。

債務超過が明らかな場合には贈与税は発生しない

ここで表現されている「債務超過」状態とは、自身が所持している財産よりも負債が大きく上回っており、財産をすべて処分したとしても弁済することが難しい状況を指します。

明らかに「債務超過」状態である場合には、借金を「肩代わり」したとしても贈与税が発生しない可能性が高くなるのです。

親の借金の肩代わりをしない方法

自身の意志と反して、両親の借金を「肩代わり」する状況に追い込まれたときに、回避する方法が2つあります。

それぞれの方法について見ていきましょう。

相続放棄

相続放棄は、「プラスの財産」と「マイナスの財産」含めてすべての相続を放棄することです。

民法第939条では、「相続を放棄した者は、その相続においてはじめから相続人にならなかったものとみなす」と定められています。

プラスの財産がなく、多額の債務だけが残っている場合の選択肢として検討するべきでしょう。

限定承認を行う

限定承認とは、簡単にいえば「プラスとなる財産を限度にマイナスの財産を負担する」ことです。

例)亡くなった方のプラスとなる財産が1000万円、マイナス財産が2000万円あった場合
→この例では、マイナス財産の1000万円を相続して、プラスの財産を超える1000万円は相続する必要はありません。

「プラスの財産を限度としてマイナス財産を相続する」のが限定承認ですが、以下の例ではどうでしょうか?

例)亡くなった方のプラスとなる財産が1000万円、マイナス財産が500万円あった場合
→マイナス財産を500万円相続する必要がありますが、プラス財産の1000万円はそのまま相続可能です。

プラスとなる財産がマイナス財産よりも多い場合には、限定承認を検討しても良いでしょう。

友人の借金を肩代わりしてしまったら?どうなってしまう?

大切な友人からのお願いだからという理由で、借金の連帯保証人になってしまい、返済の肩代わりをしなければならない場合にどうなるのでしょうか?

連帯保証人になるリスクと肩代わりの危険性について解説します。

自身も借金返済地獄に陥ってしまう

友人が債務整理を行なうと、連帯保証人に対して借金の一括請求が届きます。

このような大きなリスクを伴いますので、安易に連帯保証人にはならないようにしましょう。

ブラックリストに載る可能性がある

借金を肩代わりしたとしても、自身も返済ができなければ債務整理を行う必要があります。

債務整理を行うと、個人信用機関に事故情報が登録されます。

世間ではブラックリスト入りと表現されており、一定期間のクレジットカード作成と利用・新規借入・ローンを組むなどの行為が難しくなるのです。

将来的にマイホームを購入することを検討している方も、債務整理を行うことで住宅ローンが一定の期間で組めなくなることも頭に入れておきましょう。

借金の肩代わり後の返済に悩んだら債務整理がおすすめ

両親・友人・彼女の借金を肩代わりしたものの、返済が難しい場合には債務整理を検討する必要があります。

債務整理には、大きく分けて「任意整理」「個人再生」「自己破産」があることを頭に入れておきましょう。

それぞれについて簡単に説明します。

債務整理手法 説明
任意整理 ・将来支払うべき金利をカットする
・元本のみを3年程度の分割で返済
・手続きがシンプルであり、一番利用される債務整理手法である
個人再生 ・5分の1〜10分の1に減額された借金を3年程度の分割で支払う
・住宅資金特別条項が利用できれば、マイホームを処分する必要がない
自己破産 ・「支払不能」を裁判所に認めてもらい、すべての借金の支払義務が免除される
・車/住宅などの資産は処分対象になる

よくある質問

最後に、借金を肩代わりすることに関連して多くの質問を受ける内容について回答します。

(1)友人に対して50万円お金を渡したけど税金は取られるの?
贈与した財産の合計額が110万円以下であれば贈与税の対象外です。1人が受け取った金額の合計が110万円以上になると、贈与税が発生する可能性が高いため、覚えておきましょう。
(2)「相続放棄」「限定承認」はいつでも可能?
「相続放棄」「限定承認」ができる期限は、相続開始を知ったタイミングから3ヵ月以内です。両親が多額の債務を抱えている場合には、手続きを行わないと自動的に債務を相続することになってしまうため、弁護士事務所などに相談して対応しましょう。
(3)婚姻関係を解消している両親の借金も相続対象になるの?
両親が婚姻関係を解消していても、親子の関係が消滅するわけではありません。そのため、子どもには相続権が残るため借金も相続対象となります。

まとめ

この記事では、借金の肩代わりについての詳しい解説から、贈与税の仕組みなどに触れながら総合的に解説しました。

以下、今回のまとめです。

  • 原則として、借金返済は「契約者本人」の義務であり、肩代わりの必要はない。
  • 友人/彼女/家族の連帯保証人になっている場合には、借金を「肩代わり」する義務が生じる。
  • 借金の肩代わりを行う場合には、「贈与税」が発生する可能性がある。
  • 借金の肩代わりをしない方法として「相続放棄」「限定承認」も選択肢に入れておく。
  • 借金の肩代わり後に返済に悩んだら、「債務整理」も検討する。

借金の肩代わりによって、自身に借金返済の一括請求が届く可能性もゼロではありません。

多額の返済が難しい場合には、「債務整理」も視野に入れましょう。

インターネットから簡単にできる「減額シミュレーター」を活用したり、法律事務所の無料相談を利用したりするなどで、どの債務整理手法が適切なのかを検討して進めるのがおすすめです。

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